金曜にZOOMで読書会に参加しました。
この読書会に参加させていただくのは、これで2回目です。
精神的なハードルが高いのは、使用言語が英語だから。
事前準備なしで参加して、その場で質問に答えるなんて、以前の私なら絶対に参加を断っていたはず。何とか参加できるようになったのは、なぜでしょうね。
あいかわらず、たどたどしい英語しか話せない状況は変わらないのですが、メンタルだけは鍛えられているのかも。
今回のテーマ本は、デンマークの作家アンデルセンのHurtigløberne(The Racers)でした。1858年に書かれたこの作品は、4枚のイラストもアンデルセンの手によるもので、ウェブサイトでも見ることができます。日本語訳は、おそらく矢崎源九郎さんが翻訳作業をすすめておられるのではないかと思われます。青空文庫で公開されるのを楽しみにしています。
読書会に参加して初めて、アンデルセンって、英語だとアンダーセンみたいな発音になるって知りました。親指姫、裸の王様、マッチ売りの少女、みにくいアヒルの子など、日本でも知らない人はいない作家ですが、日本語に翻訳されていない作品も、まだまだあるようです。
これは、とても短い物語です。登場人物は、森の動物たち。ウサギ、カタツムリ、つばめ、ラバ、ハエ、野ばら、ミミズなどが、誰が一等賞をとるかについて議論しています。ラバは審議委員なので、自分に投票できなかったことを言い、つばめは、なぜ自分に権利がないのかを問い、ハエはウサギより速いことを自慢し、野ばらは、全く異なる視点を提供し、ハエが最後に、それで一等賞は何がもらえるの?と聞き、おしまいは、ウサギが一位で、カタツムリが二位、一等賞のご褒美はキャベツ畑に自由に入れることで、めでたしめでたし、みたいになっているんです。
この物語でアンデルセンが問いたかったことは何だろう、とか考えていたのですが、イマイチよく分からず、読書会の途中で、思考停止しちゃってました。
「Zootopia」(2016)という女のウサギが警官として活躍するアニメや、ジョージ・オーウェルの「動物農場」の話も少し話題にでましたが、アンデルセンの物語は、ちょっと雰囲気が違う気がします。
関連した質問
読書会のなかで、出た問いはこんな感じ。国語の授業を思い出しますね。
なんで競争しなくちゃいけないのか、私には良く分からなかったのですが、それをうまく説明できませんでした。
どの生物が自分に近いか、と聞かれて、私は思わずツバメと答えたのですが、それについても、うまく理由が説明できませんでした。
- What do you think is happening?
- What is the theme?
- What do you think of judging other species?
- How would we associate the character?
- What do you think about the diversity of skills?
- What resonates with you?
テーマは、Meritocracy(実力主義)じゃないか、という人もいました。
なるほど、と思いました。
私の意見
アンデルセンは人間社会を模して、この物語を作っていることは明らかでしょう。いろいろな人がいる中で、ルールを決めて、そこで勝敗をつけ、利益を得る人もいれば、それを意に介さない人もいる、固執する人もいる。それでも結局、世の中は、そうして回っていく、というような、諦念がテーマでしょうか。
ブレイクアウトセッションで、一緒になった人に、「私はできるだけ、中立を保ちたいので競争には加わらず、争っている人を眺める位置にして観察したいんだけど」という話をしたら、「ニュートラルが良いってことだね」と言われて、「そうそう!」と少しだけ会話が繋がってうれしかったです。相手の人は、「勝ちたいタイプだから、自分は違うな」と語っていました。世の中の勝ちたいタイプの人たちは全体の何割くらいを占めているのだろうなぁ。
**2020年3月16日にフィリピン政府からアナウンスがあって、マニラは3月17日(火)から4月12日(日)までEnhanced Community Quarantine (ECQ)を実施中だったが、4月7日(火)に4月30日(木)まで延長が決定。
マニラのECQあけまで、のこり5日!のはずだったが、5月15日(金)まで延長が決定した。(4月24日発表)
5月3日現在ECQ48日目。のこり13日。