今月わたしは、こちらを読んでいます。今回は「第14章:世界を支配しているのは誰か?」から気になったところを共有します。
「大衆の反逆」ホセ・オルテガ・イ・ガセット (著), 桑名一博 (翻訳)
すなわち、紀元前4世紀のギリシア人にとってのギリシアと、11世紀から14世紀に至る「スペイン人」にとってのスパニアは、19世紀の「ヨーロッパ人」にとってのヨーロッパが意味するものと同一である。(中略)今や「ヨーロッパ人」にとって、ヨーロッパが国民国家的概念になりうる時期が到来している。(中略)フランス、イギリス、スペイン、イタリア、ドイツは、互いに戦ったり、同盟を結んで対立したり、同盟を解消したり、また再び結び直したりしている
(第二部:世界を支配しているのは誰か?第14章:世界を支配しているのは誰か?「大衆の反逆」オルテガ著 )
この章では、国家とはどのようなものを指すのか、ヨーロッパの未来はどうあるべきかが論じられています。非常に面白いと思ったのは、オルテガがヨーロッパ共同体(EU)のようなイメージを描き出しているところです。
血と言語は国民性の基礎じゃない
国家とは、何よりもまず一つの行為の計画であり、共同作業のプログラムである。人びとは、一緒に何かをするために呼び集められるのである。(中略)国家という観念は、いかなる物理的境界によっても限界をもうけられていない。(中略)それにもかかわらず、人びとが血と言語を国民性の基礎だと考え続ける強情さはまことに奇妙である
(第二部:世界を支配しているのは誰か?第14章:世界を支配しているのは誰か?「大衆の反逆」オルテガ著 )
これは、なかなか日本人には出来ない発想だと思いました。世界史の勉強と並行して、古典を読んでいくと、点と点が繋がるような瞬間があって、とてもワクワクします。
参加者(7名)
- もんざ (主催者)「大衆の反逆」オルテガ (著)
- たろうさん 「アフターデジタル2 UXと自由」藤井 保文 (著)
- あさはらさん「こころ」夏目漱石 (著)
- にしやまさん「グイン・サーガ」五代ゆう(著)
- maru(まる)さん「世界はシステムで動く」ドネラ・H・メドウズ(著)
- Treeさん「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」グラント・サバティエ(著)
- ちかさん「コスモスCosmos」 カール・セーガン(著)
共有予定の本
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