読書会(勉強会)カウントダウンコラム

読書会まで3日 第一部:大衆の反逆 第12章「専門主義」の野蛮性

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読書会(勉強会)
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ようやく最終章にたどり着いたもんざです。
オルテガじゃなくて野矢茂樹さんの「論理トレーニング101題」です。

これは文章を読み解く力を高める訓練をする本で、良書だという評判をあちこちから聞き、手をつけたのですが、半分くらいまでやって、長らく放置していました。
毎日1行だけでも読もう!とハードルをめちゃくちゃ下げ、ようやく取り組めるようになりました。でも不思議だと思ったのは、ちょうど「大衆の反逆」とシンクロするような文章にぶち当たったこと。

「批判することは、必ずしも反対するということではない。(中略)反対することは対立することでもあるだろうが、批判することは対立することではない。それは問題を共有する者たちによって為される共同作業にほかならない。(中略)この感覚がないと、対立するか馴れ合うかのどちらかしか選べなくなる。自分を批判する相手を、ただ敵対する者としてしかとらえられなくなる。その結果、自分自身に対する批判的なまなざしも失われる」

(第5章 論証を批判的にとらえる「論理トレーニング101題」野矢茂樹・著)

「批判」は「対立」ではなく「共同作業」であるはずなのに、なぜその感覚を得るのが難しいのでしょうか。オルテガは、専門家を例に挙げ、自己満足と過度なうぬぼれが原因だと言います。

「専門家は知者ではない。というのは、自分の専門以外のことをまったく何も知らないからである。(中略)そうした人間は自分が知らないあらゆる問題についても、無知者として振舞わずに、自分の専門分野で知者である人がもつ、あの傲慢さで臨むことを意味しているからである。(中略)私がくり返し大衆人の特徴として述べてきた「他人の言葉に耳を傾けない」、より高度の審判に従わないという性向は、ほかでもなく、部分的資質を持ったこれらの人びとにおいてその極に達しているのだ」

(第一部:大衆の反逆 「第12章:「専門主義」の野蛮性」「大衆の反逆」オルテガ著 )

「大衆の反逆」ホセ・オルテガ・イ・ガセット (著), 桑名一博 (翻訳)

謙虚だと信じて疑わないうぬぼれ屋

専門家に限らず、これは全ての人に当てはまる問題でしょう。
どうやったら謙虚さを保てるんでしょうね。

あと、自分は謙虚だと信じて疑わない傲慢なうぬぼれ屋さんには、どうやって対処したら良いのか、とか、永遠のテーマかもしれません。

さて。参加予定の皆さま、進捗はいかがでしょうか。ちかさんからお申込みがあり、7名になりました。ちかさん、ありがとうございます。

参加者(7名)

  1. もんざ (主催者)「大衆の反逆」オルテガ (著)
  2. たろうさん 「アフターデジタル2 UXと自由」藤井 保文  (著)
  3. あさはらさん「こころ」夏目漱石 (著)
  4. にしやまさん「グイン・サーガ」五代ゆう(著)
  5. maru(まる)さん「世界はシステムで動く」ドネラ・H・メドウズ(著)
  6. Treeさん「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」グラント・サバティエ(著)
  7. ちかさん「コスモスCosmos」 カール・セーガン(著)

共有予定の本

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こころ
明治期の文学者、夏目漱石の長編小説。「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」[1914(大正3)年]。「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部からなる晩年の傑作。親友Kを裏切って好きな女性と結婚した罪を負う先生の行く末には絶望と死しかない。「こ...
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