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読書会まで1日 第15章:真の問題は何か?

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読書会(勉強会)
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今月わたしは、こちらを読んでいます。今回は「第15章:真の問題は何か?」から気になったところを共有します。

「大衆の反逆」ホセ・オルテガ・イ・ガセット (著), 桑名一博 (翻訳)

私は、知性を軽蔑し、知性の前に頭を下げない権利を自分の内部で勝ちとるためだけの目的で、いずれかの労働党に加入した人を少なからず知っている。その他の独裁制に関しては、それらがすぐれていると思われるいっさいのものを踏みにじることで大衆人の歓心を買っているのを、われわれはじゅうぶん見てきた。

(第二部:世界を支配しているのは誰か?第15章:真の問題は何か?「大衆の反逆」オルテガ著 )

大衆の歓心を集めることができれば、票が獲得できるのが民主主義政治、選挙のしくみです。21世紀においても、煽情的な情報に簡単に操られる大衆の知性は、オルテガが描いた時代と変わっていません。

アメリカでトランプ大統領が、ブラジルでボルソナロ大統領が選ばれたことなど、独裁制でなくても、本来であれば、選ばれるはずがない知性を持った人物が、選挙によって、一国のリーダーの地位に就く事態が生じていることが、すでに私たちの文明が衰退期に入っていることを示している気がします。

根本的な欠陥から生まれる大衆

その種の人物が古い文明を相手に戦う新しい文明を代表する者ではなく、単なる否定、寄生虫的実体を内に秘めた否定を行う者だからである。(中略)今日支配的であるこの人間類型が、そうした根本的な欠陥から生まれていることは明白だからである。

(第二部:世界を支配しているのは誰か?第15章:真の問題は何か?「大衆の反逆」オルテガ著 )

近代ヨーロッパ文明の根本的な欠陥から、完全にモラルを欠いた大衆人が生み出されている、とオルテガは指摘します。その近代ヨーロッパ文明の欠陥とはなにか。オルテガは、それを、行き過ぎた自由主義だ、と考えているようです。

参加者(8名)

  1. もんざ (主催者)「大衆の反逆」オルテガ (著)
  2. たろうさん 「アフターデジタル2 UXと自由」藤井 保文  (著)
  3. あさはらさん「こころ」夏目漱石 (著)
  4. にしやまさん「グイン・サーガ」五代ゆう(著)
  5. maru(まる)さん「世界はシステムで動く」ドネラ・H・メドウズ(著)
  6. Treeさん「FIRE 最速で経済的自立を実現する方法」グラント・サバティエ(著)
  7. ちかさん「コスモスCosmos」 カール・セーガン(著)
  8. Yoko3さん「最高のデスクワーク」猪俣武範(著)

共有予定の本

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明治期の文学者、夏目漱石の長編小説。「東京朝日新聞」「大阪朝日新聞」[1914(大正3)年]。「先生と私」「両親と私」「先生と遺書」の3部からなる晩年の傑作。親友Kを裏切って好きな女性と結婚した罪を負う先生の行く末には絶望と死しかない。「こ...
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