8.1. ふとした気づき8. Trial&Error

GCQあけまで12日 生命とは何か

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8.1. ふとした気づき
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7月に読む本を何にしようか、と考えていたところ、面白い記事を読みました。福岡伸一さんが2009年にアカデミーヒルズで講演した内容を文章化したもの。「生命観を問い直す」というテーマです。今だからこそ、読む価値があると感じました。

質疑応答が響く

講演会のレポート形式なので、参加者からの質問に福岡さんが回答する部分も収録されていて、個人的には、その部分がかなり響きました。

Q:「人間は部分しか見ていない」とのことだが、見えない段階でも判断しなくてはならない。どうすべきか。

A:十分な答えではないが、解決の糸口になるのは以下のような思考だと考えている。
まずは(1)と(2)を知ること。そして(3)に取り組むことが助けになるのでは。

  • (1)部分の効率や幸福を求める →全体の効率や幸福につながらない
  • (2)判断される3つのレベル・フェーズがある
    • 1.科学的な議論「真か偽か」→判断できない(科学の限界)
    • 2.倫理的な価値判断「善か悪か」→模索
    • 3.個人的な判断「美醜」→(例)原子力発電、遺伝子組み換え
  • (3)混在した3つの異なるフェーズの判断を解きほぐす

分かりやすい動画

この動画では、福岡さん自身が解説してくれることに加えて、水道橋博士と宮崎さんが質問をしたり、補足してくれています。
アカデミーヒルズの記事を読んだあとに見たので、とても理解が進みました。

この動画と福岡さんの本を漫画にしてくれている方も。

ルードルフ・シェーンハイマー

福岡さんが20世紀最大の生物学者と絶賛する、ルードルフ・シェーンハイマーの「生体構成物質の動的状態」という論文は、なんと!青空文庫で日本語で読めるのです。

信じられない!素晴らしすぎる!化学式にアレルギーを起こさないように、ゆっくり読んでみようと思います。

なぜkindle本が少ない?

福岡さんの本を7月の課題本にしようかな、と思ったら、一番読みたいと思った「動的平衡」(Dynamic Equilibrium)もベストセラー本「生物と無生物のあいだ」(Between Organic Matters and Inorganic Matters)もkindle本がありません。

う~ん、それなら英語に翻訳された本があったりするんじゃないか?と思って調べてみても、発見できませんでした。シェーンハイマーの論文を青空文庫で見つけた以上に驚きです。なぜないの?

福岡さんが西田幾多郎の哲学を読み解いた本も、kindle本がなかったのが非常に残念。
仕方がないから7月は積読本になっている西田幾多郎の「善の研究」にしようかな。

まとめ

今回「ブロックチェーン・レボリューション」という本を読んだあとに、福岡さんの講演録を読んだので、特に私の中で共鳴する部分があった気がします。

現代社会は、部分の最適化を行ってきた積み重ねとして、さまざまな問題を抱えています。福岡さんは狂牛病の事例を取り上げていますが、まさに、それと同じような問題が、金融経済、政治、産業など、各分野で発生しています。

生物や、自然環境が、動的平衡を保っているように、人間社会も、今回のパンデミックを契機として、今度こそ真剣に全体としての動的平衡を保つ工夫をする時期に差しかかったのではないかという気がしてなりません。

ブロックチェーンなどのテクノロジーが、人間社会が動的平衡を保つ一助となるのではないかなぁと、考える私は楽観的すぎるでしょうか。

雑談

6/18(木)最近お気に入りのベーカリーレストラン、アーティザン。いつも購入しているずっしり重くて、ちょっと酸味がある全粒粉パンが品切れだったので、クルミ入りのを試しに買ってみたら、美味しすぎた。

告知検疫体制開始終予定実際の終了
3/6ECQ[1]3/174/125/15原則外出不可/各地で移動制限
4/7ECQ4/30*4/30まで延長された
4/24ECQ5/15*5/15まで延長された
5/13MECQ[2]5/165/315/31MECQに緩和
5/16一部規制緩和ショッピングモールの営業が開始
5/16GCQ[3]6/16/15GCQに緩和
6/16GCQ6/30*6/30まで延長された
6/16一部規制緩和店内の飲食許可(30%以下で)
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