歴史と哲学が現代テクノロジーの最先端と繋がっていることが、いきなり実感できた瞬間に、ぞわぞわっと鳥肌が立った、もんざです。
日経オンラインビジネスの、この記事を読みました。( 時価総額4兆円級! CIAも頼る“謎”のメガベンチャー )
ここで紹介されているメガベンチャー企業パランティアのCEOであるアレックス・カープ氏は、フランクフルト大学でユルゲン・ハーバーマス教授に師事し哲学の博士号を取得しているんです。面白いなぁ、と思って、ユルゲン・ハーバーマスを詳しく調べたら、フランクフルト学派に繋がって、その思想の基礎がマルクス主義+ヘーゲル弁証法+フロイト精神分析論だ、というところまで辿っていけたんです。(Wikipediaですけど。。。)
今年1月に「世界十五大哲学」という本を読んだとき、「哲学は机上の学問ではなくて、リアルな実践が伴ってこそだったはずだよな?日本の哲学って途中からそこがおかしくなっちゃってるんだよ」という著者の主張があったんです。そのときは、「ふーん?そうなんだ?」くらいの受け止め方だったのですが、この日経ビジネスの記事を読んで、これまでの知識がガシャガシャっと合体して形になった感じを味わってゾクゾクしました。
さて、課題です。私は「インサイト」(ターシャ・ユーリック著)を読んでいます。
第5章で、フロイトの迷信に、いまでも私たちが影響されている、という記述がありました。
フロイトは無意識の存在を特定したという点では正しかったが、無意識の機能についてはまったく見当違いだった。具体的に言えば、フロイトは無意識の思考や、意志や、感情や、行動は精神分析で知ることができると信じていたが、どれほど懸命に試みても、人が無意識を知ることは不可能*だと研究で明らかになっている。*注:ティモシー・ウィルソン「自分を知り、自分を変える—適応的無意識の心理学」
(「インサイト」第5章「考える」=「知る」ではない)
ティモシー・ウィルソンの著書の要約はこちらで読めるみたいなので、軽く目を通す予定です。
個人的にツライな、と思ったのは、フロイトの研究の実験台にされちゃった被験者たちの話ですね。過去に拘泥しすぎて、先に進めなくなっちゃってたみたい。
まぁでも、こういうことは、フロイトに限らないかもな、とも思いました。いったん権威の重みがつけられちゃうと、情報が一人歩きしてしまい、その拡散を止めたり、訂正することはほぼ不可能でしょう。だから情報を受け取る側に、リテラシーが必要なんですよね。「なんか変だな」と気づける知識と、「それ、おかしくない?」って自分の意見を言えるスキルも自分を守るために必須です。
今日も読んでくださってありがとうございます。
また明日もよろしくお願いします。