読書感想ふとした気づき

結局は知識の差になるのね

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読書感想
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1月に購入した「ファクトフルネス」を好き勝手に読んでいる。

エピローグと1章を読んだあと、エピソードが気になったので10章を読んだ。
10章を読んだら、「3章でも書いたけど」という一文があり、「おお。そうか。次は3章を読まねば」と3章を読んだ。小説じゃないから、こういう読み方でも、楽しめるのね。

10章は、「今すぐに何かしなきゃ」っていう直感(本能)に気をつけろ、という内容だった。3章は、グラフの読み方に気をつけろ、というお話。右肩上がりの折れ線グラフをみると、そのまま右肩上がりの数値が続きそうな気になるけど、必ずしも、そんなことはない。内容によって、グラフの形にはいろいろなバリエーションができる。

大体において、日常的にグラフを見慣れている人のほうが少ないだろうし、数値を分析することが不得意だという人は、私を含めて一般的な気がする。経験や知識が少なければ、どうしても直感(本能)に頼らざるを得ない。何となく、そんな気がする。

あいまいな基準で、あいまいな判断をする。ランチに何を食べようかな、くらいの決断だったら、それでも良いのかもしれないが、人口の増加予測だったり、伝染病の拡大予測を、そんなあいまいな判断で左右されたら、導き出される結論の信憑性が激しく疑われる。

それでも、ふつうの人たちは、そこまで考えないんだよね。私も含めて。だってさ、権威のある学者さんが分厚い本に書いた内容なんて、どこの素人が分析して批判できるっていうの。

「なんか変じゃないの?」という突っ込みを入れられるには、それだけの知識も必要になってくるだろう。というのも、ちょうど第3章を読み終わったあとに、ジェイソン・ヒッケル(って読むので合ってるかな)さんのブログが面白いよ、というtweetをタイミング良く発見してしまい、それを読んだら、何を信じていいのか分からなくなってしまったのだ。

Bill Gates says poverty is decreasing. He couldn’t be more wrong | Jason Hickel

知れば知るほど分からない

ヒッケル氏は貧困問題の専門家で、ビル・ゲイツやスティーブン・ピンカーが示している数値がおかしいと指摘している。このあたりの話が、「ファクトフルネス」の10章でロスリング氏が書いていたエピソード(エボラ感染率の上昇が2週間前でストップしているグラフをロスリング氏が調査機関に報告したら公表されなかった)を私に思い出させたのだけれど。

でも、だとすると「ファクトフルネス」の著者であるハンス・ロスリングの示している数値も疑ってかかる必要があるということなのだろうか。だいたい貧困率なんて、何が正しくて、何が間違っているかなんて、どうして私みたいな素人にわかるというのだ、と読んだ直後は、軽くむかっ腹を立てて思考停止っぽくなってしまったが、人々の直感に訴えかけるような戦略をとることで、注目を集め、より良い変化を促すという手法を使っているロスリング氏の著作からは学ぶことが非常に多いので、「ファクトフルネス」は全部読むつもり。

知れば知るほど分からなくなるけど、だからといって、考えることや知ることを止めちゃったら、それこそ、なにが本当かなんて余計に分からなくなるだけだ。と自分に言い聞かせて、諦めずに読み進めることにする。読書会まで、あと17日。まだ時間はある。ええと、この流れでいくと、次は7章の「運命の直感を疑え」ってところかな。はぁ。日本語版をダウンロードしないで、どこまでいけるやら。

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