チームで動くときに、リーダーが注意すべきポイントについて、新しい視点が得られる記事を読みました。事例はシステム開発ですが、その分野に限らず、どこの職場でも、また家庭生活でも使える考え方じゃないかな。実践できるようになりたいので、記憶するために、備忘記録を残しておきます。
4つのポイント
先日、「失敗の本質」という本を読み、ダメなリーダーとダメな組織の在り方を学んだのですが、今回、この記事を読んで、失敗を避けるための工夫は共通するなぁと感じました。具体的には以下の4つのポイントです。
タイミングと粒度
人は自分にとって都合が悪いことは、隠そうとするもの。そういう心理を理解したうえで、事前に、進捗・報告のタイミングと粒度を決めておくことがポイントになるようです。その際、報告は、あくまでも進捗を把握するためであって、それが良いか悪いかを判断するためではないから、ありのままを報告するよう方向づけることも重要になります。
事前に、進捗・報告のタイミングと粒度を決めておく(中略)進捗がいいときは報告して、進捗が悪いときは報告しないという人がいるので、ばらつきが出ないように、タイミングを決めて報告できるようにしておく
開発現場の「なぜかうまくいかない」問題を乗り越える、コミュニケーションとアクションの小さな工夫とは?【デブサミ2021】【19-E-8】小さな力で困難を突破するための「負債を避ける開発」とは? CodeZine編集部[著]
責任の所在
何か問題や事故が発生したとき、人はつい犯人捜しをしてしまいがちです。ベストセラーになった、ハンス・ロスリング「ファクトフルネス」でも9番目の思い込み本能として「犯人捜し」が挙げられています。でも、そうやってスケープゴートを作りあげても、問題が解決するどころか、悪化する可能性があります。
失敗を個人の責任にしてしまうのは、プロジェクトのリスク管理不足(中略)、失敗があるという前提で、その場合の手順を決め、チーム内で合意をとっておくなどの「心理的安全性」を確保する
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オーナーシップの継承
マネジメント側はプロジェクトを成功させるためのオーナーシップ持ったうえで、そのオーナーシップを部下に継承していく取り組みが重要になります。そうしないと、子どもが、先生や親に言われたから宿題をやっている、みたいな感じになります。そうなると状況に応じた臨機応変な対応が難しいわけです、柔軟性に欠けるんですね。
ただ、正直にいうと、私の経験が浅いため、この部分は具体的にどうすればいいのか、あまりイメージができませんでした。おそらく、丁寧なコミュニケーションで、メンバーの内的なモチベーションを高めていく、というではないかと解釈しました。
リーダーシップを持つ人は、プロジェクトの背景などを知っていて、いかに意義があるかを理解し高い熱量でプロジェクトに向き合える。一方、背景などを知らない他のメンバーは「なんか仕事が下りてきた」という感覚になってしまうことが少なくない
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うまく行かない時に考えること
プロジェクトがうまく行かない時、以下の3点について思い当たる点がないかを確認してみるとよさそうです。この3つのポイントは、まさに大東亜戦争で日本軍がボロ負けした原因と同じ。
- 過度な楽観性
- 曖昧な過信
- 目的を見失っていないか
まとめ
まとめます。仕事でも、プライベートでも、チームで何かに取り組む場合に、この4点を意識するだけで、ずいぶん成果が変ってくるでしょう。個人的には、過度な楽観性や、曖昧な過信に要注意だな、と思っています。
- タイミングと粒度
- 責任の所在
- オーナーシップの継承
- うまくいかない時に考えること
参考
粒度 りゅうど granularity:データベース管理や索引作業,情報検索,ソート処理などにおいて,基本的な操作単位となる情報の大きさ.図書を例にすれば,冊,章,節,ページ,段落,行,語,文字などの粒度が考えられる.どのような粒度を採用するかは,情報を処理する際の作業効率だけでなく,処理結果の情報を利用する際の適合性評価にも影響を及ぼす.近年は,メタデータの議論における情報構造の分析や比較を行う際にしばしば用いられる.鉱物の粉砕程度や撮影装置の解像度など,他分野で先行して使われていた用語.
“粒度”, 図書館情報学用語辞典 第5版, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2021-03-29)
心理的安全性(自分の思ったことを表に出しても不利益を被らないと信頼関係ができている状態)
“学者が斬る・視点争点 新規事業に承認はいらない=碇邦生”, 週刊エコノミスト 2020-2021, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2021-03-29)