週刊誌などメディアの情報って、自分自身に知識がないとシステム1が直ぐに反応しちゃって危険だよなと思うもんざです。
「週刊現代」2018年9月22.29日号(講談社)の記事が話題になっているようです。
「新潮45」2018年8月号(新潮社)が杉田水脈議員の寄稿文を掲載したことに比べると、個人的な驚きは少ないのですが、「売れるためなら何でもあり」という姿勢は、中長期的な視点からみると、かえって読者離れを加速すると考えるのですが、販売部数が右肩下がりで休刊や廃刊が相次ぐ雑誌業界は、それほど切羽詰まっているのかもしれません。(とはいえ、私はどちらもネットで情報を知っただけで、原文を読んでいないので、偉そうなことを言えませんが…)
◎週刊現代「女性医師の手術はいやだ」は稀に見る悪記事!!エビデンスつけて反論します!!
週刊現代の記事に反論している桑満医師のサイトが今回の題材にぴったりだなーと思って読みふけってしまいました。桑満医師のサイトからリンクを辿ると、以下の調査結果を読むことができます。
『カナダのオンタリオで2007年から2015年の8年間に3,314人の外科医(男2,540人、女774人)の手術を受けた104,630人の患者について、継続調査を行ったところ、女性医師の手術を受けた患者の方が死亡率や再入院率などについて男性医師に比べて、わずかではあるが統計的優位な減少を認めた』
素人の考えに過ぎませんが、ここに示されている調査期間や規模を見る限り、私には、この結果を疑う理由が見つかりませんし、反論もできません。
ファスト&スローをよんでいると、学術論文だからと言って闇雲に信じられなくなりますが。
状況によっては、統計は感情に勝つのが難しい、とカーネマンも書いてますが、私たちは、こういう炎上商法に欺されないように気をつけたいものです。
それにしても、現在治療を受けている人や手術を控えている人が、何の根拠もない週刊誌の記事を信じて、主治医との信頼関係を壊したり、誤った治療法を選択したりすることのないよう祈ります。
さて、課題です。第19章~第24章が第3部「自信過剰」です。
カーネマンの何がすごいかって、かっこをつけないところです。
権威があって実績もあるのに、「あのときのオレは間違っていた」としっかり過去を分析して、それも次の研究結果につなげているんですよね。ただ、イスラエル軍の事例は、説得力があり興味深いと感じる反面、パレスチナ問題をどうしても想起してしまうので、自分の中のバイアスに引っかかって複雑な気持ちになります。
第19章 わかったつもり
※脳は平凡な出来事は見落とす「講釈の誤り」「後知恵バイアス」「結果バイアス」「ハロー効果」この4語を理解する
第20章 妥当性の錯覚
※世界は予測不能=予測エラーは避けられないと肝に銘じる
第21章 直感 対 アルゴリズム
※著者が1955年にイスラエル軍で作った新兵選抜面接システムから学ぶ
第22章 エキスパートの直感は信用できるか
※「自分の判断は信頼に値すると熱心に説く人は絶対に信用するな(含む自分)」
第23章 外部情報に基づくアプローチ
※「計画の錯誤」めちゃくちゃ面白い!
第24章 資本主義の原動力
※「死亡前死因分析」をしたらバイアスがかかった計画の損害を減少できるかも
さて。お申し込みは、私を含めて7名です。
■参加者(7名)
1.もんざ
2.よしざき。さん
3.にしやまさん
4.hiroさん
5.Ooiさん☆
6. りんさん
7.たろうさん
(☆は初参加)
今日も読んでくださってありがとうございます。
また明日もよろしくお願いします。