愛より好奇心なんだ、と思ったもんざです。
最近、社会学に対する興味が深まっていて、キーワードで自分のアンテナに少しづつ引っかかってくるようになりました。
フィリピンパブ嬢の社会学(新潮新書)Kindle版
中島弘象 (著)
http://amzn.to/2sZfIyc
この本の著者である中島さんのトークイベントに参加したのですが、非常に得るものが多くて、自分のアンテナに対する自信を深めました。
著者の中島さんは今年29歳ですが、大学院生のときに、フィリピンパブで働くミカちゃんのヒモ状態でした。
2004年にアメリカから人身売買の恐れがあると指摘を受けるまでは83,000人近く興業ビザで入国し働いていたフィリピン人が、2016年現在で3,000人まで激減しているのにも関わらず、フィリピンパブで20代前半の女性が何人も働いていることに疑問を感じた中島さんは、その理由を探探ろうとします。
結果的に、フィリピン人女性と日本人男性を偽装結婚させて、入国させ働かせるというカラクリを突き止めるのですが、その事実が分かったのは、ミカちゃんと真剣につきあうようになってからのことでした。Amazonレビューでは、体系的にまとめられてないし、社会学というより単なる体験記でしょ、という記述も見られましたが、直接ご本人の話を聞くと、彼がこの本を書くことの意義は充分あると感じました。
ピンときて、コレは行かなきゃな、と不思議なくらい自然な流れで行くことが決まるイベントは、だいたい何かに呼ばれてる感じで、単純に楽しいとか、そういうんじゃなく、自分の行動や考え方のターニングポイントになるものを得る時間だったりするんですよね。
ただ楽しい時間が過ごせるってだけだと、結局のところ、その後に虚無感に襲われます。私の場合は、特に受け身で参加する形のアクティビティは、そうなってしまう傾向が強いので、他者の評価に踊らされず、「本当にそれが今の自分に必要なのか」と問い直すことにしています。
さて課題です。書籍は出版社や、書店、著者本人がマーケティングをしていますが、みなさんはどんなマーケティングがお好きでしょうか。
私は、著者のトークイベントが一番好きですね。ご本人と話せると、その場で疑問が解消できます。
中島さんに、「命の危険もあったのに、それでもミカちゃんとの関係を続けられたのは、やっぱり愛の力ですか?」と質問してみました。
彼は、「愛だけだったら、絶対に続かなかったでしょうね。僕を支えていたのは好奇心です」と即答してくれました。
本に書けなかったネタなども聞けたし、無理矢理にキレイにまとめないリアル感にしびれました。
それでは明日もよろしくお願いします。