擦り傷には、湿潤療法が効くんだなぁと再認識したもんざです。
いつもの道を歩いていたのに、遠くに気を取られて足元の段差に気づかず、変な転び方をしちゃいました。
ケガしたところは、右足首の甲側で、少し血が出るくらいの擦り傷ができました。
ぜんぜん大したことはないんですけど、その部分が何かに触れるとヒリヒリして痛いので、寝る時にラップを巻いてみました。朝起きたら、ずいぶん治っていたので、人体の回復力ってすごいなぁと、思ったわけです。
私が子どものころは、消毒してから絆創膏を張っていたのですが、そうするとカサブタができて、はがれて跡が残るってました。でも湿潤療法だと、傷跡が残りにくいんです。
以前、自転車で転倒して右手の肘から手首の外側を盛大に擦りむいたことがあったのですが、そのときに、ラップを使った湿潤療法にかなり助けられました。そのときの記録はこちら。
ラップは、お料理だけじゃなく、ケガの応急手当てにも使えるから、防災用具にもなりますね。
でも、可能であれば、ちゃんとしたドレッシング剤を持っていた方が安心ですね。ハイドロコロイド 絆創膏 とか500円ちょっとですから。
湿潤療法しつじゅんりょうほう(moist wound healing)
“湿潤療法”, 日本大百科全書(ニッポニカ), JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-09-22)
皮膚潰瘍(かいよう)や褥瘡(じょくそう)(床ずれ)などの創傷表面を乾燥させず、生体由来の体液などで湿らせた環境(湿潤環境)に保持し、創傷を治癒させる方法。ヒトの血液中には皮膚潰瘍を治す作用のあるタンパク成分が多量に存在し、それらを有効に利用する理論に基づき、生体由来の滲出(しんしゅつ)液に含まれる多核白血球、マクロファージ、酵素、細胞増殖因子などを創面(傷口)に保持することで速やかな創傷治癒を促すものである。細胞遊走(細胞が創面内へ移動すること)を妨げず、また自己融解を促進して壊死(えし)組織除去に有効な場合もある。この方法は、従来の乾燥環境保持を目的とする乾いたガーゼによる治療法にかわって、高機能なドレッシング材(患部を覆う医療用材料)の登場により、創面を適切に湿らせた環境保持が可能なことになったことで医療現場においても一般化した。湿潤環境下療法、モイスト・ウンド・ヒーリングともよばれる。
ただし、ケガしている場所が細菌感染を起こしている場合は、やっちゃダメ。ちゃんとお医者さんに行きましょうね。ケガしている場所の周りまで、しっとりさせすぎると逆効果です。生体由来の滲出(しんしゅつ)液を適切にコントロールできるかどうかが大事ですよ。