どうやって集中するか、何を捨てるかで迷うから、売れたんだろうな、と思ったもんざです。今月のABD読書会で「Think clearly」(ロルフ・ドベリ著)を読みました。
簡単に備忘記録を残しておきます。
要点
要点を一言でまとめると「断捨離と集中」でした。
断捨離は、モノだけでなく思考や行動も含まれます。
書かれている内容は、非常にシンプル。
競争をさけ、自分の核を見つけ、それ以外のものは潔く捨て、本質に集中する。
これは、もともとドイツで最大の経済新聞(ハンデルスプラット)に連載されていたコラムをまとめたもので、2017年ドイツのベストセラー本だそう。
日本を含め29ヶ国で翻訳されたものですが、なぜ、そんなに売れたのでしょうか。
なぜ売れた
私は、手頃な断捨離の指南本だったからかな、と想像しています。
例えば近藤麻理恵さんの「人生がときめく片づけの魔法」は2011年に日本で出版され、ベストセラーにになると、2013年にドイツ語版、2014年に英語版が出版されています。
先進国で暮らす人々は、たくさんのモノと情報に溺れて、困惑している現状があります。そこへ、こうした手頃なHow to本が供給され、救いを求める人が手に取っているのかな、と。
言われてみれば、確かにそうだよね、という点について、心理学や哲学、行動経済学などの研究結果と有名人の言説を組み合わせ、分かりやすく単純化して、実践しやすい型にまで形式化しているのも、売れた要因のひとつかもしれません。
読書会では、読むと当たり前のことが書かれているから、ちょっと物足りなさを感じるという意見も聞きました。たしかに、私もそう思いました。
だから、この本は、自分がどのくらい実行できているか、チェックリストのように使うことを意識して読むと良いのかも。
あとがきで、この本の卓上カレンダー版が作られる予定と書かれていて、なるほど!と思いました。格言日めくりカレンダーみたいだと、まさに自己啓発にうってつけ。
寝る前に1章づつ読んだりするのにも、ちょうど良さそう。