9. 読書会(勉強会)カウントダウンコラム

読書会まで7日 経済的インクルージョン

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9. 読書会(勉強会)
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今月わたしは、こちらを読んでいます。今回は第7章を取り上げます。

ブロックチェーン・レボリューション ――ビットコインを支える技術はどのようにビジネスと経済、そして世界を変えるのか ドン・タプスコット (著), アレックス・タプスコット (著), 高橋 璃子  (翻訳)  

第7章 豊かさのパラドックス

ところが、貯蓄について尋ねると、ニカラグア人はこう言うのだった。「ああ、貯蓄は別にいいんですよ。みんな豚を持ってるから」途上国の農村では、財産のほとんどが家畜という状況が珍しくない。(中略)

世界に20億人いる銀行口座を持たない人びとは、たいてい同じような状況に置かれている。(中略)

経済的インクルージョン[1](あらゆる立場の人々が対等に経済活動に参加し、自立して安定した生活を送れる状態)の実現のためには、基本的な金融サービスへのアクセスが欠かせない

(Part2.ブロックチェーンは世界をどう変えるのか 第7章 豊かさのパラドックス 資本主義とインクルージョン)

第7章では、銀行口座を持たない人びと、海外送金、災害時においてブロックチェーンがどれほど役立つかを示しています。

日本のような先進国に住んでいると、当たり前だと思っていたことが、発展途上国で暮らすと全く当たり前ではないのだ、ということに、改めて気づかされます。

そしてブロックチェーンは、単なる新しい通貨のしくみではなく、抵抗運動(プロテスト)[2]だ、という意味がだんだん理解できてきました。

経済的インクルージョン

キーワードだな、と思ったのは「経済的インクルージョン」です。第6章で再分配ではない富の分散、という話があったので、ピケティを思い出していたら、やはり、この章でピケティの「21世紀の資本」[3]について言及されていました。

ピケティは解決策として、資産に対する累進課税を提唱している。でも、この案は目新しいものではない。格差をなくそうという議論は以前からあるけれど、ほとんどは富の再分配の域を出ず、結局は金持ちに課税して貧乏人にお金を配ろうという話になってしまう

(Part2.ブロックチェーンは世界をどう変えるのか 第7章 豊かさのパラドックス 資本主義とインクルージョン)

そうなんですよね。私も「21世紀の資本」[3]って何か抜本的な解決策が書かれているのかと勘違いしていたんです。読んだとき、えっ、それが結論だったら、何にも今と変わらなくない?って混乱したのを思い出しました。


さて。現在の読書会への参加予定は8名です。

参加者(8名)

  1. もんざ 「ブロックチェーン・レボリューション」
  2. にしやまさん「業務デザインの発想法」
  3. 木村さん「アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド」
  4. じょあんなさん「見た目を磨くとすべてがうまくいく!」
  5. Treeさん
  6. Sayerさん「砂の女」 (Woman in the Dunes)
  7. Yoko3さん
  8. りんさん

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

共有予定の本

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Amazon.co.jp: アフターコロナ 見えてきた7つのメガトレンド 電子書籍: 日経クロステック: Kindleストア
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参考 Reference

[1] ^ ソーシャルインクルージョン:社会から排除され孤立している貧しい人々を、さまざまな社会資源を動員して同じ社会の構成員として社会全体で包み込み支え合おうとする考え方。「社会的包摂」と訳される。ヨーロッパでは、宗教や文化を異にする移民労働者や少数民族の人々等が、常態化した貧困から脱却できず、社会から差別され排除されていること(ソーシャルエクスクルージョン;social exclusion)が大きな問題となるとともに、社会保障などの既存の社会制度だけではその状態を容易に克服できないことから、排除されて孤立している人々を同じ社会の成員として包摂していくソーシャルインクルージョンの考え方が社会政策の重要な柱となった。”ソーシャルインクルージョン[社会保障]”, 情報・知識 imidas 2018, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-06-12)

[2] ^ 抵抗運動(プロテスト): 「暗号通貨はたんなるキャッシュレスの一形態ではない。それは国家や情報企業に、私有財産や個人情報を食いものにされないための、ひとつの抵抗運動(プロテスト)でもあるのだ」暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない (SB新書) 坂井 豊貴 (著)

[3] ^ 21世紀の資本: トマ・ピケティ (著), 山形浩生 (翻訳), 守岡桜 (翻訳), 森本正史 (翻訳)

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