8.2. ふりかえり Retrospective8. Trial&Error7. 学び Learning6. 驚 Surprise

15秒で物語を作り45秒で話す

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8.2. ふりかえり Retrospective
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まるで大喜利みたいだな、と思うもんざです。

最近、非常に私好みの英会話の先生を見つけました。
これまでの先生とは異なるアプローチをされるため、最初は戸惑いました。
私のレベルより、ちょっと難しい課題を出して負荷をかけられるのです。

おそらくIELTSやTOEFLなどのスピーキングテストを勉強されている方なら、あれね!とピンとくると思われます。
でも私はそういうテストの知識も経験もないため、「はい、じゃ、この問いを読んで、15秒で自分の考えをまとめて、45秒で話してね。よーい、ドン!」みたいに言われて、「ええええ??」とパニックになっておりました。

こういうタイムプレッシャーって、めちゃくちゃ苦手なんです。
でも、だからこそ、のんびりしすぎる私の頭の回転を、強制的に速くしてくれるので、本当にありがたい。

とはいえ、しどろもどろで、四苦八苦している私に、先生は言いました。
「これは型があるゲームみたいなもの。テストで、試験官は、あなたの私生活を知らないし、本当のことを言っているかどうかなんて分からない。(だから、まるっきり本当のことを言わなくてもいい)でも、しっかり具体性なことが盛り込まれていないと信憑性に欠ける。いかに聞き手を惹きつける具体性があって、論理的な話できるかってことが大事。スムーズに話す力が試される」

なるほどね、と思いました。つまり、これを楽しむには、別人格を用意しとかなきゃいけないんだ、と気づきました。
リアルの私は、へそ曲がりで社交性に欠けるけど、それじゃあ聞き手を喜ばせられないから、もっとステレオタイプで、試験官が喜びそうな優等生キャラクターを創りだせたら、もっとラクに話せるようになりそうだ、と。

落語家がお客さんからお題をもらって瞬時に面白い話を作ったりしますよね。
●●とかけて、●●と説く、そのこころは?みたいなやつ。
小説家いしいしんじさんの即興小説を見たときも(これは話すんじゃなくて、お題をもらって即座に短編小説を作るタイプ)なんで、こんなことができるんだろう?って、不思議で仕方がありませんでした。

落語家も小説家もストーリーテラーなんですよね。物語のタネをたくさん仕込んでいるから、何かのきっかけがあれば、それを引っ張り出せる。
私は、これまで、そういうストックもしてこなかったし、引っ張り出す訓練もしていないから、リアルな自分の経験しか語れなくて、すぐに言葉につまっちゃうんですよね。

嘘をつくことへの罪悪感みたいなものもありました。でも、これはストーリーテリングだし、物語を作る訓練だと思ったら、なんかちょっとワクワクしてきました。

日本語ですら、とっさにお題を出されて、それに瞬時に答えるのは難しいし、まして英語でなんて、無茶すぎるだろ、と諦め気味に考えていたのですが、「そっか。別キャラを作ればいいのだ」と気づいた瞬間、スーッと気持ちがラクになったのです。試験官を信じさせ、楽しませるためのショートストーリーを作ることを楽しもうと思います。それができたら、自分もきっと楽しいと思うし。

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