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読書会まで4日 肩書き

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読書会(勉強会)
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トカルチュクのノーベル文学賞の受賞を喜んでいるもんざです。
2018年にポーランドを旅行したのですが、旅行前の準備として、日本語に翻訳されているポーランド人作家の作品をいくつか読みました。その中で最も気に入ったのがオルガ・トカルチュク(olga tokarczuk)でした。
ポーランド語から小椋彩さんが邦訳したものを読んだのですが、とても心に響いたのでJennifer Croftが英訳した作品も見つけて比べながら読んで楽しんだりしていました。116個の短編が不思議なバランスで繋がって1冊に集められているんです。いくつもの物語の間に、なんだこれ?みたいな短い文章が入ってたりするので、どこからでも、飽きずに読めるちょっと変わった本ですね。

私は日本の作家では梨木果歩の文章と世界観が好きなのですが、トカルチュクの作品を読んだとき、少し似たような雰囲気を感じました。一見すると良くあるような現実の世界を描きながらも、私たちが見過ごしている些細なことを絶妙なバランスでさらりと切り出して掌に載せて見せてくれるような感じ。
こんなことを書いていたら、また読み返したくなりました。

さて、課題です。
わたしは、こちらを読んでいます。
「在野研究ビギナーズ・勝手にはじめる研究生活」荒木優太(編著) 明石書店

第1章は政治学を研究している酒井さんが担当されています。肩書きについて、面白い文章があったので共有しますね。

「肩書きをどう表記するかも悩みどころである。(中略)在野研究者は決まった書き方がない。以前、「皇居におけるタヌキの食性とその変動」という2008年の論文がSNSで話題になったことがあった。その論文の共著者のひとり、「明仁」という人物の所属は「御所」(The Imperial Residence)と記載されていた。肩書き、所属とはそもそもいったい何だろうか」

「在野研究ビギナーズ・勝手にはじめる研究生活」 第1章 職業としない学問 酒井大輔

酒井さんは郵送によるアンケート調査を行うにあたってご自身の肩書きをどのように記載するかで最も迷ったそうです。確かに、身元のはっきりしない人から送られてきたアンケートに回答するのはためらわれますよね。
それにしても、このSNSで話題になった論文も気になったので検索して、見つけましたよ。ほんとに肩書きがそうなってました。面白い!けど、これも不思議な感じですね。

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

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逃亡派 (EXLIBRIS)
【ノーベル文学賞受賞!】 わたし/人体/世界へ向かって──116の〈旅〉のエピソードが編み上がる、探求と発見のめくるめく物語。『昼の家、夜の家』の作家が到達した斬新な「紀行文学」。ポーランドで最も権威ある文学賞《ニケ賞》受賞作。 「ひょっと...
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