内部の対立を見抜いて利用するのがキモと知ったもんざです。
あるプロジェクトに新しいマネージャーとして着任した人の苦労話を思い出しました。
もともとのチームのリーダーが面従腹背タイプの人だった、とのこと。
表面上は、協力的ですが、陰で指示を無視したり、自分の仲間を増やそうとする。 そうなると、チームが分断され、プロジェクトがスムーズに進まなくなるわけです。
外部から来た人間にとって、こうした内部の対立構造を利用する、あるいは逆に利用される、という構図は、実は歴史の中でくり返されてきたことなのだと、今日の読書で気づかされました。
進捗報告
わたしが今月みなさんと共有するのは、こちらです。
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今回は「第五話 植民地の秩序形成」から印象に残ったところを共有します。
ここではたった少数のスペイン人が、なぜ大規模なアステカ王国をたった3年で制圧できたのかを考えます。
もちろん複数の要因がありますが、最大の理由は、多数のインディオがスペイン人に協力したこと。
スペイン人はインディオを自分たち側の兵力として動員することに成功しています。
引用「アステカ王国の征服戦は、確かにスペイン人によるインディオに対する戦いであったとはいえ、現象としてはインディオとインディオの戦いの色合いが極めて濃いのです。(中略)こうして、征服以前のインディオ社会相互の支配=被支配関係、対立関係を逆手にとって、下から上へ攻めのぼり、ついにアステカ王国を征服するにいたります」
この植民地化のプロセスは、現代社会にいたるまで、長く尾を引くものになります。
同じ国民を分断し、敵対させ、階級を形成し、それを基礎にして都市を作るわけですから。
引用「いずれにせよ、都市が利用し支配しやすいように、本来のインディオの共同体は分断、あるいは統合をせまられ、居住空間も移動を余儀なくされる。これが、再編インディオ社会空間の基本的なイメージです」
植民地が独立したとしても、分断された国民性は回復せず、内部に埋め込まれた不信と憎悪は残り続けます。
フィリピンも、スペイン、アメリカの植民地を経て独立しているわけですが、いまだに発展途上です。
地域間の意識の違いや、政治的な分断にも、こうした歴史的背景が影を落としているのかもしれません。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
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共有予定の本
ヨーロッパによる「発見」以来,約500年にわたるラテンアメリカの歴史は,私たちに何を問いかけるのか.征服,植民地化,独立闘争,アメリカの「裏庭化」……,さながら「近代」そのものを象徴する歴史過程の中で,人々はいかに生きてきたのか.メキシコを主なフィールドとし,長年にわたり「発見」される側に寄り添う視点から考察を重ねてきた著者が,既成の歴史観に根底的な問い直しを促す講義録.
「ラテンアメリカ500年」岩波現代文庫 清水透著
20年間で10万人超に「自分らしく成功する方法」を教えながら、日本とマレーシアで8社を経営し、世界中で一流の知識を学び、楽しみながら累計100億円以上を売り上げ、600名以上の経営者が参加するコミュニティを主宰している著者が、無理せず、自然とモチベーションが上がり、周囲に応援されながら人生がうまくいく方法を、科学的なエビデンスと自身の事例をもって伝える1冊。
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