広告や求人を見るのも面白いなと思うもんざです。
マニラで、ほとんどテレビを見ないので、ニュースはインターネットでチェックしています。
ただ、週1回くらいは新聞も買うようにしています。
日本でいうところの週刊誌みたいなものを見かけたことはないですね。
マニラの新聞は、コンビニで購入できるのですが、お店での扱いが雑で、最初は売り物じゃないのかと思ったくらい。
新聞にもよりますが、内容は、三面記事やオピニオン、娯楽としてマンガやクロスワード、占いです。
日本のように大きく商品やサービスの広告が載っているわけではありません。
でも求人や、ちょっとした企業広告なんかを読むと、お国柄みたいなものが分かって面白いです。
減少が止まらない新聞の発行部数
さて、今月みなさんと共有したいのは、こちらです。
今回は、7・新聞・雑誌を読む「看破術」から、気になったところを共有します。
加藤周一は「新聞は私たちの読書生活のもっとも重要な部分を占めるものの一つである」と断言しています。
この本が出版された1960年代は、どこの家庭で新聞を契約し、朝は朝刊が自宅に配達されるのが当然だった時代です。
しかし、統計をみるかぎり、その時代は終わりに近づいているようです。以下は日本新聞協会の統計から抜粋しました。
[新聞の発行部数と世帯数の推移|調査データ|日本新聞協会](https://www.pressnet.or.jp/data/circulation/circulation01.php)
2023年 28,590
2013年 46,999
2003年 52,874
(単位:千部)
情報リテラシーの原則は変わらない
インターネットで閲覧できる新聞が一般的になり、複数の新聞の見出しをチェックするのは簡単になりました。
ところが著者は、見出しだけを読んで分かった気になってはいけない、と警告しています。
紙媒体の新聞から、ネット新聞に変わったとしても、情報リテラシーの原則は変わりません。
できるだけ公正な判断をくだすために、流れてくる情報を鵜呑みにしないこと。
煽情的な見出しだけで、判断しないこと。
肝に銘じようと思いました。
この三つの特徴をもう一度繰り返していえば、事実を選び、その事実に「見出し」をつけ、古い事実を記憶しないということ、ーーーこういうほとんどすべての新聞に共通な性格に対して、読者はどういう態度をとったら、世の中を知るためにまたできるだけ公正な判断をくだすために好都合だろうか、ということになります
事実からは「見出し」は出てこないで、「見出し」をつくる者の見方から「見出し」が出てくるのです。したがって新聞の「見出し」を読むときには、それをつくった人の立場を考える必要があります。具体的にいえば、なるべく違った立場の二つの新聞の「見出し」を、たえず比較する必要があるということになりましょう
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加者(2名)
- もんざ「読書術」加藤周一著
- さんぽ屋さん(選書中)
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共有予定の本
急がば回れ,古典を味わう精読術.新刊を数でこなす速読術.臨機応変,読まずにすます読書術.原書に挑み,原語に触れる解読術.新聞・雑誌の看破術.難解な本をとりこむ読破術.-書物の裏表を知りつくした著者が読書の極意を明快・軽快に指南する.読書と共にある人生のよろこびを語る面白くてためになる究極のハウツウ本.
読書術 – 岩波書店