8.2. ふりかえり Retrospective8. Trial&Error読書感想

共感と尊敬の違い

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8.2. ふりかえり Retrospective
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幸せになる勇気」の読書会に参加したので、忘れないうちに学んだことを記録しておきます。今回の読書会では、青年と先生が教育論について話し合うパートを輪読して、その後に内容に関連して意見を交換しました。私が掘り下げて考える必要があったのは、教師となった青年が、いまでも彼を教えてくれた教師たちに対する怒りが消えないことを語る場面。問題を抱える人には、以下の2つのパターンがあるみたい。

  1. 過去を美化して自分の現状を過度に肯定的に捉える
  2. 過去を否定して自分の現状を過度に否定的に捉える

どちらも、自分の現状を、できるだけ俯瞰して眺めることを困難にし、その歪みが、自分を幸せから遠ざける結果になるわけ。なるほど。それは分かった。

私自身は、2のパターンを持つ人と、どのように接するか、という問題を抱えています。そんな状況で今回の読書会に参加して学んだことは以下の4つ。

  1. 問題を切り分ける
  2. できないことの見極め
  3. 自分の心が共感に抵抗した理由
  4. 「やり直しの会」を開く

具体的に振り返ってみます。

問題を切り分ける

ひとつめは、自分の問題を切り分けること。何とかしたい問題のなかに、2つの問題が入っているので、解決するには、それぞれ別個に考える必要があります。

  1. 否定的な話を何度も聞きたくない
  2. 話し手の苦しみを和らげたい

ネガティブな話を繰り返し聞くとうんざりしてしまう。しかし、私は2の目的を持って相手の話を聴くことを自分の意志で決めたことを思い出しました。ただ、自分が疲れていたり体調がイマイチだったりすると、相手を受け止めるキャパシティーが減って、柔軟に対応できなくなるんですよね。

今回読んだ部分のキーワードは、尊敬と共感でした。この本の中で「共感」は「自分が相手と同じ心を持ち、同じ人生を持っていたら?と考えて他者に寄り添うときの技術・態度」と定義されています。

それをすることが「他者の関心事」に関心を寄せることになるとのこと。エーリッヒ・フロムの「尊敬とは、その人が、その人らしく成長発展していけるよう、気づかうことである」という言葉も引用されていて、「The Art of Loving」のどこに書かれていたのかを確認しておこうと思いました。(見つけたので貼っておく)

Respect means the concern that the other person should grow and unfold as he is. Respect, thus, implies the absence of exploitation. 尊敬とは、相手がありのままに成長し、発展していくように配慮することです。したがって、尊敬は搾取の不在を意味する。(DeepLで翻訳しました

The Art of Loving (English Edition) Erich Fromm (著)

できないことの見極め

二番目は、自分にできることと、できないことの見極めができたこと。苦手な人と対話する場合に「共感」は難しくても、「尊敬」を持って言葉を選ぶことなら、なんとかできそうだということ。
否定も肯定もせず、受け止めるのは、もちろん簡単ではないけれど、とにかく強い言葉で否定することを止めるだけでも、ずいぶんと関係性が良くなることは、この1年で体感できているので。少しでも成功体験があると、気持ちが前向きになりますね。

共感:自分が相手と同じ心を持ち同じ人生を持っていたら?と考えて他者に寄り添う
尊敬:the concern that the other person should grow and unfold as he is

自分の心が共感に抵抗した理由

三番目は、なぜ共感が難しいのかに気づけたこと。ここが最も自分自身で驚いたところ。なぜ私の心は、相手の思考で考えてみることにすら、拒否反応を示したのだろう?それは自分が、絶対にこんなふうになりたくない、という相手だったからかもしれない。だから、その思考をトレースする行為は、無意識に過去と現在の自分の判断を否定するように感じてしまうからかな、と。

でも、それが分かってしまうと、なんだ、そうか、という気持ちにもなりました。じゃあ、だからこそ、やってみるべきかもしれない、と思えるようになりました。「相手の思考で考えるゲームだと思えば良い」とか、「相手の思考で考えるために、自分ではない別人格を用意してみる」という興味深いアイデアも教えていただけて勉強になりました。どうやってトライするかは、まだ考え中。

「やり直しの会」を開く

最後に、「やり直しの会」を開くというアイデアと、実際にそれを実践できている人の体験を共有していただけたこと。すごかった。誰かと言葉や、感情のすれ違いが起こった時に、それを放置せず、何が起こったのか、どこが問題だったのかを掘り下げていくって、こういうことか、というのを初めて知りました。そういえば、私の周囲には、そういうタイプの人がいない。というか、私が避けているのだろうか?ロールモデルをひとつ手に入れられてうれしいです。でも、たぶん、そういうことができる相手って限られているかも。そういう関係性を築くためには、自分になにができるのかを考えたいところ。

まとめ

今回学んだこと、今後意識することを整理すると、以下の4つになりました。まぁ、ゆるっと少しずつトライしてみます。

・自分の体調管理をもっと丁寧にする(自分が満たされていないと他者に優しくできない)
・目的を忘れない(相手を精神的サポートする)
・相手の思考をトレースする訓練をやってみる
・感情のすれ違いを放置せず、そこを深堀りできるような関係性をつくれる人を見つける

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