ようやくドストエフスキーの「地下室の手記」を読み終わりました。読書会で共有する予定なので、感想を少しづつ整理しておこうと思います。今回は、作品の構成などを紹介します。
二部からなる中編小説
この作品は、関連するふたつのパートから成り立つ中編小説です。内容を一言でいうと「中年男のひきこもり回想録」ですね。第一部が自意識過剰な主人公が40歳の頃の独白。第二部は、主人公が24歳の頃のエピソードになります。
ペテルブルグで20代から役所勤めをしていた男(名前は作品中に出てこない)は、40歳で遠い親戚から6000ルーブルの遺産(約600万円)を相続し、退職して隠遁生活に入ります。
6000ルーブルっていくらだ?と検索したら、ドストエフスキーの作品を読むのに役立つブログ(アンテクと駅長)を発見しました。ありがとうございます。
ひきこもり回想録『地下室の手記』
ドスト作品中の貨幣価値考察 (ブログ:アンテクと駅長)
・親戚の遺産 6000p=600万円
・豪華な食事代 7p=7000円
・馬車代 50k=500円
・運命の5ルーブル=5000円
第一部は、主人公がひとりで語っているのですが、その自意識過剰ぶりが度を越していて滑稽であるとともに、私は不快感を抑えられず、何度も途中で本を閉じました。。。でも、どうして自分の感情が揺れるのか、不思議に思ったので、そこを分析して読書会で共有していけたらいいかなと思っています。
ドストエフスキーの長編を理解する手助けになる、と訳者のあとがきあったので、頑張って読み終えましたが、けっこう辛かったな。。。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加者(2名)と共有予定の本
世間から軽蔑され虫けらのように扱われた男は、自分を笑った世界を笑い返すため、自意識という「地下室」に潜る。世の中を怒り、憎み、攻撃し、そして後悔の念からもがき苦しむ、中年の元小官吏のモノローグ。終わりのない絶望と戦う人間の姿が、ここにある。後の5大長編へとつながる重要作品であり、著者の思想が反映された主人公の苦悩をリアルに描いた決定訳!
<内容:アマゾン商品説明より> 「地下室の手記」 (光文社古典新訳文庫) ドストエフスキー (著), 安岡 治子 (翻訳)
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