今月はこちらの本を共有する予定です。(「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 シェリー・ケーガン (著), 柴田裕之 (翻訳) 文響社 )今回は、「第6講 死が教える「人生の価値」の測り方」から、面白かったところを共有しますね。
まず、ためしに考えてみてほしい。みなさんの人生で手に入れたり経験したりする価値のあることやものは何だろうか。それを系統立て、一般原理に行き着くことはできないだろうか
(人生の良し悪しは、何によって決まるのか)「第6講 死が教える「人生の価値」の測り方」 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 シェリー・ケーガン (著), 柴田裕之 (翻訳) 文響社
シェリー先生は、価値があると思われるものを列挙し、それを2つに分類します。
- 1.間接的に価値があるもの=仕事、お金、セックス、チョコレート、アイスクリーム
- 2.本質的に価値があるもの=快感
そして、古来から哲学者に人気がある快楽主義の考えを紹介します。でもシェリー先生は、快楽主義に納得していません。唯一の、っていうところが問題じゃないかと指摘します。
そして2002年に亡くなったハーバード大学教授で哲学者のロバート・ノージックが提唱した思考実験を紹介してくれます。これは、映画マトリックスの世界みたいに、私たちの身体は安全な場所にあって、脳が装置に繋がれて自分が望む快楽を味わえる、というもの。
そのような体験人生装置で味わう快楽は自分にとって価値あるものと言えるだろうか?ちがうんじゃないの?と。次に、人生の価値の測り方として3つの説を共有してくれます。
1.ニュートラルな器説(人生の価値は、中身(快感+と痛み-の合計)で決まる)
2.価値ある器説
2-1.控え目な器説(生きていることに一定の価値+中身:でもマイナスにはならない)
2-2.夢のような器説(生きていることそのものに信じられないほどの価値がある)
シェリー先生は、2-2には懐疑的です。自分がどの説を支持するかによって、人生の価値は全く異なる見方ができることになります。つまりそれは、死や不死をどのように考えるかにもつながるわけです。おもしろいですね。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参加者(7名)
- もんざ (主催者) 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 シェリー・ケーガン (著), 柴田裕之 (翻訳) 文響社
- じょあんなさん「ツナグ」(新潮文庫) 辻村深月 (著)
- りんさん「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる」ケイト・マーフィ (著), 松丸 さとみ (翻訳), 篠田 真貴子 (監修)日経BP
- にしやまさん「最高の人材」が入社する採用の絶対ルール(ナツメ社)釘崎 清秀 (著), 伊達 洋駆 (著)
- maruさん「パタゴニア」 (河出文庫) ブルース・チャトウィン (著), 芹沢真理子 (翻訳)
- Yoko3さん「捨てる!」技術」辰巳渚(著)宝島社新書
- モクソンさん 「桜の森の満開の下」坂口 安吾 (著)
共有予定の本
イェール大学で23年連続の人気講義が、ついに日本上陸!――人は必ず死ぬ。だからこそ、どう生きるべきか――なぜ、余命宣告をされた学生は、最後に“命をかけて”、この講義を受けたのか!? 死を通すことでますます「生」が輝きを増す、世界的名著!
<内容:アマゾン商品説明より> 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 シェリー・ケーガン (著), 柴田裕之 (翻訳) 文響社
一生に一度だけ、死者との再会を叶えてくれるという「使者(ツナグ)」。突然死したアイドルが心の支えだったOL、年老いた母に癌告知出来なかった頑固な息子、親友に抱いた嫉妬心に苛まれる女子高生、失踪した婚約者を待ち続ける会社員……ツナグの仲介のもと再会した生者と死者。それぞれの想いをかかえた一夜の邂逅は、何をもたらすのだろうか。心の隅々に染み入る感動の連作長編小説。
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋> 「ツナグ」(新潮文庫) 辻村深月 (著)
★自分の視野を超えた知識が持て、一生の友人をつくり、孤独ではなくなる、ただひとつの方法★
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋>「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる」ケイト・マーフィ (著), 松丸 さとみ (翻訳), 篠田 真貴子 (監修)日経BP
・つまらないギャグを言う人は、大抵人の話を聞いていない
・友情を深めるいちばんの方法は、「いつもの会話」
・みんな「自分には先入観がない」と思いがち
採用の基本から、求める人材を入社に導く極意までを網羅! 採用担当者が知っておきたい知識を、基礎から応用まで、この一冊にまとめました。採用活動の一般的な流れから、担当者が持っておきたい心構え、募集・選抜・フォローで押さえておくべきポイントまで。採用に携わるすべての人に読んでほしい、採用活動の新しい教科書です。
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋>「最高の人材」が入社する採用の絶対ルール(ナツメ社)釘崎 清秀 (著), 伊達 洋駆 (著)
人はなぜ移動をするのか。マゼランが見た裸の巨人、ブッチ・キャシディとサンダンス・キッド、伝説の一角獣、オオナマケモノを見つけた19世紀の船乗り、世界各地からの移住者たち…。幼い頃に魅せられた一片の毛皮の記憶から綴られる、繊維かつ壮大なる旅の軌跡。不毛の大地に漂着した見果てぬ夢の物語。
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋>「パタゴニア」 (河出文庫) ブルース・チャトウィン (著), 芹沢真理子 (翻訳)
収納法・整理法で解決できない悩みをいっきに解消!あふれたモノをスッキリさせる、本当に豊かな快適生活の20か条!「もったいない」で封印しない!「とりあえず、とっておく」は禁句!「“仮に”はだめ、“今”決める」から「後ろめたさのない捨て方」まで、 「捨てるという発想」の基本を具体的に教える─現代日本のバイブル!
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋>「捨てる!」技術」辰巳渚(著)宝島社新書
昭和初期に活躍した「無頼派」の代表的作家である坂口安吾の小説。初出は「肉体」[1947(昭和22)年]。通る人々が皆「気が変になる」鈴鹿峠の桜の森。その秘密を探ろうとする荒ぶる山賊は、ある日美しい女と出会い無理やり妻とする。しかし、それが恐ろしくも哀しい顛末の始まりだった。奥野建男から「生涯に数少なくしか創造し得ぬ作品の一つ」と激賞された、安吾の代表的小説作品。
<内容:アマゾン商品説明より 抜粋>「桜の森の満開の下」坂口 安吾 (著)