GoogleとDeepLの翻訳って、どのくらい違うのかな。いつも英文和訳はGoogle翻訳にお世話になっているんですけどね。気になったので比較してみました。
DeepL(ディープエル)は、ドイツのケルン市で人工知能システムを開発する会社DeepL GmbHが開発した機械翻訳システムです。この会社は、2009年に世界初の訳文検索エンジンLingueeを公開し高い評価を得ており、2017年から機械翻訳システムDeepLをインターネット上で無料公開しています。DeepLには有料版もあります。
Google翻訳は、Googleが開発し2006年4月から運用が開始された多言語の無料機械翻訳サービス。2021年6月現在、109言語の翻訳が可能。2016年4月現在、総ユーザー数は5億人を超え、毎日1,000億語以上が翻訳されているとのこと。
では、さっそく比較してみましょう。
使用した原文(英語)
使用した英文はCourseraのBuddhism and Modern Psychology(仏教と現代心理学講座)から引用ししました。この講座は英語で先生が仏教と現代心理学について講義をする内容で、かなり専門的なんです。講義録ですが、はなし言葉なので、不要な言葉もいっぱい含まれています。(同じ言葉の繰り返しなど)
The Buddhist scriptures are full of cases where the Buddha encounters someone who doesn’t understand the doctrines or wants to deny them, and they sometimes challenge him. They never win. But in this case he is he is challenged. Augavesinna is sure that he can win this debate with the Buddha, so he takes him on. he, he, he, he repeats. Yes this is self, this is self, this is self. Exactly what the Buddha denies. And here’s how the Buddha handles it. He says, okay, tell me, A ugavesinna, a king, and he even names some kings, a king, does a king have the power within his domain to say who should be executed, who should be banished, and so on? And Augavesinna says, yes, yes he has, and he should have that power. And the Buddha says, well tell me, do you have the power to say of your form, of form, of your body, you know, let my body be like this, let my body be like that.
Coursera Buddhism and Modern Psychology(仏教と現代心理学講座)
Google翻訳
まずは、Google翻訳から。入力された文章を丁寧に直訳してるのが分かります。原文の「he, he, he, he repeats.」は「彼、彼、彼、彼は繰り返します。」となっています。これ、DeepLだと訳出されていませんでした。
人名のAugavesinnaは、英語のまま、ウガヴェシンナ、アウガベシンナの3通りで表示されましたね。講義で発音を聞いているとアガバサナって感じなんですが。
仏典には、仏教を理解していない人や否定したい人に出会うことが多く、時には挑戦することもあります。 彼らは決して勝ちません。 しかし、この場合、彼は挑戦されています。 Augavesinnaは彼が仏とのこの議論に勝つことができると確信しているので、彼は彼を引き受けます。 彼、彼、彼、彼は繰り返します。 はい、これは自己です、これは自己です、これは自己です。 まさに仏陀が否定していることです。 そして、これが仏陀がそれをどのように扱うかです。 彼は言います、わかりました、私に言ってください、ウガヴェシンナ、王、そして彼はいくつかの王、王を指名します、王は彼のドメイン内で誰が処刑されるべきか、誰が追放されるべきかなどを言う力を持っていますか? そして、アウガベシンナは、そうです、そうです、そうです、そして彼はその力を持つべきだと言います。 そして仏陀は、よく教えてください、あなたはあなたの形、形、あなたの体について言う力を持っていますか、あなたが知っている、私の体をこのようにさせてください、私の体をそのようにさせてください。
DeepLで英文和訳
Google翻訳に比べると、非常に読みやすく感じますね。Google翻訳では意味が分からなかった最初の一文もDeepLなら、良く分かります。
最初から仏陀をお釈迦様って翻訳してるのは、スゴイ。けど、そのあとは仏陀、あるいはカタカナでブッダになっています。原文ではすべてBuddhaなんですけど。そして人名のAugavesinnaは、すべてオーガヴェシンナで統一して翻訳されていますね。
仏教の経典には、お釈迦様が教義を理解していない人や否定したい人に出会い、彼らがお釈迦様に挑戦することもあるという事例がたくさんあります。彼らが勝つことはありません。しかし、この場合、彼は挑戦を受けています。オーガヴェシンナは、仏陀との議論に勝てると確信して、彼に挑みます。そうだ、これは自分だ、これは自分だ、これは自分だ。まさに仏陀が否定していることです。そして、仏陀はそれをどう扱うかというと、こうです。オーガヴェシンナは王であり、何人かの王の名前を挙げていますが、王は自分の領域内で誰を処刑し、誰を追放するかを決める力を持っているのでしょうか?オーガヴェシンナは、はい、そうです、彼はその力を持つべきです、と答えます。そしてブッダは、じゃあ教えてくれ、君は自分の体の形について、つまり私の体をこうしてくれ、ああしてくれ、と言う力を持っているのか、と言います。
結論
今回、DeepLの翻訳がこなれていて非常に読みやすいことが分かりました。でもGoogle翻訳では訳出されていた一文がDeepLでは消えていた点は気になりますね。可能であれば、両方使って比べてみるのが良さそうです。どちらにしろ、鵜呑みにせずに、使う側が判断してチェックする必要があることは間違いありません。