読書会(勉強会)カウントダウンコラム

読書会まで2日 タイトルのひみつ

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読書会(勉強会)
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読書会まで残り2日。引き続き、巻末についている著者インタビューから一部を紹介します。タイトルに関する質問に、著者はそれがコリアン・ジャパニーズ社会のメタファーだと感じるからだと答えています。

歴史のメタファー

Why did you choose to title your novel Pachinko?
なぜタイトルをパチンコに?

A conversation with Min Jin Lee「パチンコ 」ミン・ジン・リー (著), 池田 真紀子 (翻訳)   (文春e-book)

著者は2007年から2011年にかけて多くの韓国系日本人男女にインタビューをしたと語っていました。そのほとんどの人々が何らかの形で、パチンコ産業、あるいは焼肉レストランの経営に関わっています。

それは、彼らが選べる仕事が限られていたことを示しています。

In short, Korean-Japanese had to participate in small businesses, which were often given outsider or inferior status, because it was not possible to find work elsewhere. 要するに、韓国系日本人は他の場所では仕事を得られなかったから、部外者または劣った地位を与えられた中小企業で働かざるをえなかったのだ。

A conversation with Min Jin Lee「パチンコ 」ミン・ジン・リー (著), 池田 真紀子 (翻訳)   (文春e-book)

実際のところ、パチンコは、日本で巨大な売上をあげている娯楽産業なのだけれど、それは世界ではあまり知られていないと著者はいいます。日本国内では、ギャンブル依存症の問題に絡めてパチンコが語られることはありますが、その利益構造や歴史などを具体的に理解している人が少ないでしょう。

What is little known outside of Japan is that as of 2015, pachinko generates revenues of about 19 trillion yen, which is about $190 billion U.S. at the current exchange rate, or about twice the export revenues of the Japanese car industry.
日本以外ではあまり知られていないが、2015年現在、パチンコの売上高は約19兆円で、現在の為替レートで約1,900億ドル、日本の自動車産業の輸出収入の約2倍に相当する。

A conversation with Min Jin Lee「パチンコ 」ミン・ジン・リー (著), 池田 真紀子 (翻訳)   (文春e-book)

自分たちの居場所を求めて葛藤する人々の歴史を象徴するものとして「パチンコ」が存在していると著者は書いています。

For me, the pachinko business and the game itself serve as metaphors for the history of Koreans in Japan–a people caught in seemingly random global conflicts–as they win, lose, and struggle for their place and for their lives.
私にとって、パチンコビジネスとゲーム自体は、在日コリアン(一見ランダムな世界的紛争に巻き込まれた人々)が勝ち、負け、そして自分たちの場所と人生のために奮闘する歴史のメタファーとして機能する。

A conversation with Min Jin Lee「パチンコ 」ミン・ジン・リー (著), 池田 真紀子 (翻訳)   (文春e-book)

進捗報告

・読み終わっています。
・課題→Googleドキュメントを更新しました。
・自己紹介と進捗報告は、のちほど投稿します。

参加者(4名)

  1. もんざ (主催者) 「パチンコ 」ミン・ジン・リー (著), 池田 真紀子 (翻訳)   (文春e-book)
  2. 兼松さん「星の王子さま」サン=テグジュペリ(著) 新潮文庫
  3. maru(まる)さん「聖地巡礼 世界遺産からアニメの舞台まで」岡本亮輔 (著) 中公新書
  4. ちかさん「ハーバードの心理学講義」ブライアン・R・リトル (著), 児島修 (翻訳)大和書房

みなさま、進捗はいかがでしょうか?まだの方は、課題と進捗報告などの共有をよろしくお願いいたします。

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

共有予定の本

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