ふとした気づきふりかえりTrial&Error益Useful

時にはコンフォートゾーンから出よう

当記事には広告が含まれている場合があります
当記事には広告が含まれている場合があります
ふとした気づき
この記事は約4分で読めます。

コンフォート・ゾーンという言葉をご存じでしょうか。辞典では、このように定義されています。でも私は、もう少し広く、現状維持のような意味で捉えています。

コンフォート・ゾーン[⇒年収や仕事の内容などで「この程度で十分」と小さな満足に甘んじているレベルを言い,成長が期待できない等ネガティブな意味あいで使う]
break out of one’s comfort zone
自分のコンフォート・ゾーンを抜け出す

“comfort zone”, プログレッシブ ビジネス英語辞典, JapanKnowledge, (参照 2020-08-01)

現状維持(status quo)は本能

年齢を重ねるにつれて、コンフォート・ゾーン(現状)からの変化を面倒だと感じることが多くなったような気がして、もう少し意識的になろうと考え始めました。

というのも、人間は元来、生物的な本能として、損失回避欲求があるため、現状維持することに対して強いバイアスが働くからです。それに対して多くの人はあまり危機感を持たないでしょう。

この保守的な力のおかげで、結婚生活、仕事環境、社会生活などが安定して行われるのですから、それのどこがいけないんだ、と思いますよね。

Loss aversion is a powerful conservative force that favors minimal changes from the status quo in the lives of both institutions and individuals. 損失回避は、制度と個人の両方の生活における現状からの最小限の変化を支持する強力な保守的な力です。

Thinking, Fast and Slow (English Edition) Daniel Kahneman (著)

The disadvantages, inducing a bias that favors the status quo. Of course, loss aversion does not imply that you never prefer to change your situation; the benefits of an opportunity may exceed even over weighted losses. Loss aversion implies only that choices are strongly biased in favor of the reference situation (and generally biased to favor small rather than large changes).

Thinking, Fast and Slow (English Edition) Daniel Kahneman (著)

現状維持のリスク

では、現状に留まり続けることには、どのようなリスクがあるのでしょうか。新しいチャレンジや、変化を避けすぎると、視野が狭くなり、自分自身の成長が抑制される可能性があります。

極端ですが、分かりやすい事例をひとつあげると、ブラック企業に働いていて、辞めることができないと考えて、行動できない人などは、まさに現状維持バイアスの恐ろしさを端的に示す例ではないでしょうか。(行き過ぎた現状維持は、安定どころか死をもたらすことすらあります)

新しいチャレンジが成長につながる

なにか変化を起こそうとすると、脳に負荷がかかるので、めんどうくさがりの脳ミソは、おい、そんなこと止めとけよ、今のままでいいじゃないか、余計な事するなよ、といった指令を出してくることがあります。

ダニエル・カーネマンの「ファスト&スロー」を読むと、私たちの意思決定は、かなりの割合で本能に左右されてしまうことが理解できます。それはもちろん、良いこともあります。でも、困った問題を引き起こすこともあるのです。

理性の力で、現状維持が良いのか、新しいチャレンジが良いのか、合理的に判断できるようになると、それは確実に自己成長につながる、と私は思っています。

おすすめトレーニング

私は、毎週ひとつ、どんな小さなことでも良いので、新しいチャレンジをしてみることにしています。

例えば、食べたことのない果物を買って食べてみる、初めてのレストランに行ってみる、知らない人に話しかけてみる、こんな些細なことでも、自分のコンフォート・ゾーンから、一歩はみ出してみる練習になります。

私は、この小さな訓練を、かれこれ5年以上は続けていると思うのですが、主観的な成果としては、かなり幸福度がアップしたと思っています。客観的な成果としては、転職に成功し、時間的なゆとりの持てる生活を手に入れたこと、でしょうか。

ちょっとした悩み

悩みは、同じことをずっと続けていると、少し不安になって新しいことに手を出したくなってくる点です。

錯覚かもしれませんが、現状では、我ながら上手にコントロールできていると思うのですが、さらに「安定して継続すること」「新しいことにチャレンジして取り入れること」この二点をうまくバランスできるようになると良いな、と思っています。

参考図書

https://amzn.to/3hUmOgY
https://amzn.to/2D9epaL
タイトルとURLをコピーしました