コンビニ人間、どちらから読もうか迷っているもんざです。
2016年の芥川賞受賞作である「コンビニ人間」を英訳したGinny Takemoriさんの無料トークイベントが書店であったので参加してみました。村田沙耶香さんの作品は、立ち読みレベルで読んだくらいで、これまでご縁がありませんでした。
私は昨年11月、佐藤優さんの新潮講座でファシズムについて少し学んだのですが、そのとき、ヒトラーの「我が闘争」もポイントを押さえて解説していただくことができました。国家が、優生思想に基づいて人口を増やすために人間の生殖行為を管理しようとしたことをナチスドイツの歴史から学んだわけですが、そのとき、佐藤さんが参考文献として、村田沙耶香「地球星人」と窪美澄「アカガミ」の二作品を挙げて、こういうディストピア小説を読むとイメージしやすいかも、と例示されたので、村田さんの名前と作品が、いつか読むべき本として強く記憶に残っていました。
今回、ジニー・タケモリさんトークイベントを見つけて、あ、そうだ、村田さんの本を読もうと思って忘れてた!となったわけです。書店で英訳本を買おうかとも考えたのですが、いま手元に読めていない英語の本が数冊あるため、レジに行くのをためらってしまいました。私の場合、義務感で読もうとする本って、英語も日本語も電子本のほうが、消化しやすいんです。進捗管理が可視化しやすいから。原書を読んでから英訳を読むか、英訳を読んで、原書で答え合わせをするか、どっちの方が楽しめるかなぁ。
さて、課題です。
わたしは、こちらを読んでいます。
■ 「在野研究ビギナーズ・勝手にはじめる研究生活」荒木優太(編著) 明石書店
この本を読みたいなと思った理由のひとつが、翻訳家の大久保ゆうさんのインタビューが載っていることでした。
大久保さんの話が読みたいな、と思ったのは、青空文庫で彼が新たに訳したサンテグジュペリの「星の王子さま」を読んだからです。
タイトルも新しく「あのときの王子くん」とし、目で見るためでなく、口で語るため、耳で聴くために訳したという彼の翻訳は、ひらがなが多く、最初は面食らったのですが、なぜ彼がこのようなスタイルを選んだのかを知ると、納得しつつ、楽しんで読むことができました。
星の王子様は英語版を買って数か月前に読んでいたのですが、大久保版と引き比べながら読むと、へぇー、こういう意味だったのか!と発見する面白さがありました。
「私も割と趣味で翻訳をやってる面が強いので、業績になるならないよりも、一日仕事が終わってから翻訳する、そういう時間がすごく楽しいんですよね。個人的には、翻訳は割と芸事に近いっていう実感があってー楽器でもそうですけど―とりあえず見よう見まねで弾き始めて、うまくなってくると楽しくなってくるじゃないですか。(中略)それに仲間がついてくれば、楽しみは倍増です」
「在野研究ビギナーズ・勝手にはじめる研究生活」 インタビュー3 ゼロから始める翻訳術 大久保ゆうに聞く
この部分って、この本に登場する人たち全てに共通する気がします。
調べたり、考えたり、書いたり、作ったりすることを、義務感ではなくて、純粋な楽しみから追求することができる人に私も近づきたいと思っています。
さて、読書会ですが、私に「星の王子様」を読むきっかけをくれたmaruさんからお申込みがありました(^^)
maruさん、ありがとうございます!
久々にお話できるのを楽しみにしております。
■参加者(2名)
1.もんざ
2.maruさん
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。