380年前の日本に生まれなくて良かったと思うもんざです。
遠藤周作の「沈黙」を読み終えました。旧約聖書を読んでから、キリスト教に関連する本を手に取ることが増えています。
私がこの本を手に取ったのは、佐藤優「国家の罠」を読んで、興味を持ったからですが、「ティール組織」と同時に読むと、不思議な味わいがありました。
織田信長がキリスト教の布教を容認し、その意思を継いでいた秀吉が1587年に手の平を返して迫害を始め、1625年徳川家光の時代に鎖国政策が始まり、1629年には踏絵が始まります。
この作品はポルトガル人宣教師ロドリゴが、日本に密入国して布教を継続しようとする史実に基づいたフィクションです。
■沈黙(新潮文庫) Kindle版 遠藤周作 (著)
https://amzn.to/2J1JTfG
■Silence by Shūsaku Endō https://www.goodreads.com/book/show/25200.Silence
2017年に映画化もされているようです。
この物語を組織論の視点で見ると、イエズス会という宗教組織、徳川幕府という政治組織、そこで働く人の姿に息が詰まる思いでした。
さて、課題です。
課題本の組織分類によると、イエズス会も徳川幕府も「アンバー(順応)型」になりそうです。
「この組織は「物事を行う正しい方法は一つ。そして世界は不変だ(不変でなければならない」。過去にうまくいったことは将来もうまくいく」という暗黙の前提に基づいて運営されている。(中略)正しい答えは一つという発想が支配しているため、競争にはなじめない。歴史を振り返ると、この組織は支配と独占を得ようと努力し、今日でも競争を疑いの目で見る傾向がある。」(引用:第1部第1章変化するパラダイムP.37)
現在でも、日本の政府はアンバー型から抜け出せておらず、学校などの教育組織もアンバー型で運用されているため、日々劇的に変化している社会情勢に対応できなくなり疲弊しているように思われます。
「沈黙」の主人公ロドリゴは、苦難の果てに、最終的にアンバー型組織の影響を脱して、本質を理解して救われたように描かれています。
しかし、組織の構造的な問題を解決しない限り、そこで働く人間が本当に人間らしく生きることは容易ではありません。アンバー型組織で働く人間は、その価値観から逃れられません。トップが変わらないかぎり。
「ティール型」の組織では、そこで働く全ての人が強くなることが求められるわけですが、「アンバー型」で権力を持ってない人がそれをやっちゃうとアウトですからね。
さて、りんさんからABD(アクティブブックダイアログ)という方法で、読書会を進めては?というご提案がありましたので、やってみたいと思っています。
ざっくり説明すると、1冊の本を分割し、参加者が1人ずつ1つの部分の内容を紹介します。
それを全員で共有することで理解度を深めるという方法です。
■アクティブ・ブック・ダイアローグ(ABD)の進め方の流れ
http://www.abd-abd.com/
全部で15章あり、定員8名なので、頭割りにすると、ひとり当たり1~2章ですが、数はお好みでどうぞ。選ばないという選択肢はナシでお願いします(笑)
お好きなところを選んで、当日2分程度で内容紹介をしていただけると楽しいと思います。
私が担当を割り振らないのは、どこを選ぶかで、個性が出て面白いからです。他の人と重なってもOKですよ。
情報共有用にGoogleスプレッドシートをご用意しました。
プレゼンしたい章のA欄にお名前をどうぞ。
ちなみに私は、I-2、II-4、III-5 を選びました。
■池袋読書会/課題
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1cP_IaC5ZD5msXdT8dkogpIZhYaqY24_4l7BTKgxqWzg/edit?usp=sharing
もっとこうしたら良いのでは?というご意見があったら遠慮なくお知らせくださいね。
今日も読んでくださってありがとうございます。
また明日もよろしくお願いします。