自然環境に人間の体調は左右され、思考も間違いなく影響を受けると知ったもんざです。
お天気痛の本を初めて読みました。
「天気痛~つらい痛み・不安の原因と治療方法~」
(光文社新書) Kindle版 佐藤 純 (著)
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私自身は、雨が降ると憂鬱に感じるくらいですが、関節が痛くなったり、頭痛で動けなくなる方もいるそうです。人の不安をむやみに煽って利益誘導をしようとする本は苦手ですが、この本のように、改善方法が分からず困っている人を助けるために書かれた本は、広く読まれるべきだなと思います。
さて、課題です。
「ダイエット中の人にかかる処理能力への負荷の大きさを定量化するために、さらなる研究が必要だが、接種できるカロリーの欠乏にまつわる結果は、所得の欠乏を研究してわかったことと、そっくりであるのが印象的だ」(課題図書「欠乏の行動経済学」第2章 P.86)
この本「天気痛」にも、欠乏とトンネリングに似ている事例があったので共有しますね。
「痛みが繰り返し起こることで脳そのものが変容することが分かってきました。痛みは、手先などの末梢から、脊髄を経て、脳に達するという仕組みです。これは急性痛も慢性痛も同じです。ところが慢性痛では、痛みやそれにとも伴う不安などの”ストレス”を受け続けることによって、脳の扁桃体が過敏になったり、前頭前野や海馬が萎縮してしまったりするらしいのです」(「天気痛」慢性痛は脳を変えてしまう P.93)
一時的な痛みよりも、「慢性化した痛み」には、さらに注意が必要なのです。
なぜなら、痛みにフォーカスし過ぎてトンネリングを起こし、その他の弊害も引き起こすという負の連鎖につながっていくからです。
原因不明の痛みが起こる
痛み止め薬もだんだんと効きにくくなる
↓
外出先で具合が悪くなるのが怖い
怠けていると思われるのが不安
脳が痛みを作り出す
↓
外出したくない
人に会いたくない
ほとんどの人が、適切な対処法(痛み記録、投薬、ストレッチ運動など)が分からなかったために、生活の質を著しく低下させていました。
この事例は痛みですが、例えば貧困も、慢性的になるほど思考能力が奪われ、自力で解決することが難しいという負のループに陥ります。怖い。。。
このような認知のしくみを知ると「自己責任論」が幅を利かせている社会の不条理さに改めて愕然となります。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もよろしくお願いします。