カウントダウンコラム1. Zoom読書会9. 読書会(勉強会)

読書会までラスト9日/それは病か?

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カウントダウンコラム
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7月のTOEICに申し込みしたもんざです。

マニラでの受検は考えていなかったのですが、時間ができたので受けてみることにしました。

とりあえず800点をめざしてがんばってみます。

進捗報告

さて、今月みなさんと共有したいのは、こちらです。

「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

今回は、第3章「意志の病い」から興味深いと感じた部分を共有します。

この章は「依存症」という言葉が18世紀後半に生まれてからも、それが病気なのか、治療ができるのか、行き当たりばったりだった歴史が描かれます。

同時に著者が医学生として実習を受けつつ、徐々にお酒の量が増えて行動がおかしくなっていく様子も語られます。

ラッシュは「アメリカ精神医学の父」と称されるほど、根気強く精神障害者の治療に努力を続けたが、ラッシュが残した遺産の中で、依存症(アディクション)を病名としたことは彼の最大の貢献であり、医学の枠を超えて強いインパクトを与えた。

(第3章 意志の病い、第I部 名前を探して)「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

しかし、ラッシュが生きた時代において、治療の考え方は、身体の治療をより重視する方向になっていった。医学界の重心は、エジンバラからパリへと移動し、フランス革命により、病院の管理は教会から医師に移された

(第3章 意志の病い、第I部 名前を探して)「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

それから数十年後、成功を収めたスウェーデンの医師マグヌス・フスは、彼が「Alcoholosmus Chronicus(慢性アルコール中毒)」と名づけた病気について最初の論文を書いた。この中で彼は、「alcoholism(アルコホリズム)」という言葉を生み出したが、もともとは身体および機能的な変化を説明する語だった

(第3章 意志の病い、第I部 名前を探して)「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

たった300年ほど前の時代ですが、めまいがするほど現代の医療と隔たりがあります。

病院の管理が教会だった、というのも驚きですよね。

当時の流行の治療法は瀉血(血を抜いて捨てること)で、高名な医者ですらその治療法を疑っておらず、また有色人種への差別的な扱いも一般的だった歴史的な事実を知ると、18世紀のアメリカに生まれなくて本当に良かったとしみじみ思いました。

今日も読んでくださってありがとうございます。また明日もよろしくお願いします。

参加者(1名)

  1. もんざ「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

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共有予定の本

ある時代には酒や薬物に耽溺することは「堕落」と見なされ、ある時代には「下級階層の流行病」と見なされた。またある時代には、たとえ同じ薬物でも、特定のコミュニティで使用すれば「医療」だが、別のコミュニティに属する者が使用すれば「犯罪」と見なされた。
アルコール依存症から回復した精神科医が本書に描くのは、依存症の歴史であり、その概念の歴史である。自身や患者の体験、過去の有名無名の人々のエピソードに加え、医学や科学のみならず、文学、宗教、哲学にまで踏み込んだ豊饒な歴史叙述によって、依存性薬物と人類の宿命的な繋がりが浮かび上がってくる。
依存症は「病気」なのか? それとも、差別や疎外に苦しむ者に刻印されたスティグマなのか――? 圧倒的な筆力で依存症をめぐるさまざまな神話を解体し、挫折と失敗に彩られた人類の依存症対策史をも詳らかにする。

「本書は、米国のみならず、国際的な薬物政策に大きな影響を及ぼす一冊となりうる力を備えている。その意味で、依存症の治療・支援はもとより、政策の企画・立案、さらには啓発や報道にかかわる者すべてにとっての必読書であると断言したい」(松本俊彦「解題」より)

<内容:みすず書房 書誌情報より> 依存症と人類 | われわれはアルコール・薬物と共存できるのか | みすず書房
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