読書感想カウントダウンコラム1. Zoom読書会

読書会までラスト4日/洗脳された人の証言

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読書感想
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プロローグから惹きつけられたもんざです。

読み始めたのは、ロンドンの書店で購入してきた、この本の原書です。

「憎悪の科学 偏見が暴力に変わるとき」 河出書房新社 マシュー・ウィリアムズ (著), 中里京子 (翻訳) 

来月5/20のABD読書会の課題本なので、それまでに少しだけでも目を通そうとムリヤリ読み始めたんです。

でも!え?これ推理小説だったっけ?と思うような書き出しでスルスルと次の行へ読み進めます。

この著者が、なぜヘイト問題を科学的に調査するようになったのか?

ある暴力的な事件がきっかけになっていて、その理不尽さに私はギョッとしました。

舞台がロンドンなのも、読みだしてようやく知って親近感が湧き、また読みやすさがアップ。

ロンドンで、書店2つ、公共図書館2つ、ドバイで紀伊国屋書店を覗いてきました。

書店や図書館の充実度は、その国の大衆文化の尺度のひとつではないでしょうか。

進捗報告

さて、今月みなさんと共有したいのは、こちらです。

「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)

この本のなかには、当時は、国のために、危険な前線へ出て命がけで闘うことが最も重要で尊いことだと信じていた、という証言が次々に登場します。

周囲の大人が止めても、少女たちは自ら志願していくのです。

女子は男子にひけをとらないと思っていました。男女の別はありませんでした。それどころか、小さい頃から「少女たち、トラクターの運転を!」「少女たち、飛行機の操縦を!」という呼びかけを聞き慣れていました。そこにもってきて、恋人と一緒!一緒に死ぬことまで想像しました。同じ戦闘で……

(ヴェーラ・ダニーロフツェワ 軍曹(狙撃兵)「お嬢ちゃんたち、まだねんねじゃないか」)「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)

これは、明らかに国家による洗脳ですよね。

国家権力が戦争を志向した場合に、国民がその洗脳から逃れることは非常に困難です。

幅広い知識と教養、経験を持たず、無垢で幼い国民であればあるほど、洗脳は簡単に行われるという見本。

今日も読んでくださってありがとうございます。明日もどうぞよろしくお願いいたします。

参加者6名

  1. もんざ「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳) 
  2. りんさん(選書中)
  3. にしやまさん(選書中)
  4. maruさん『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子 (著)イースト・プレス 
  5. Keiさん「50歳からは、「これ」しかやらない 1万人に聞いてわかった「会社人生」の上手な終わらせ方」大塚 寿 (著)
  6. ミッツさん「言語接触: 英語化する日本語から考える「言語とはなにか」」嶋田 珠巳 (編集), 斎藤 兆史 (編集), 大津 由紀雄 (編集)東京大学出版会

紹介予定の本

戦争は女の顔をしていない (岩波現代文庫)
ソ連では第二次世界大戦で100万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった――。500人以上の従軍女性から聞き...

ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった―。五百人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞受賞作家のデビュー作で主著!

「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)
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なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。

なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。

『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子 (著)イースト・プレス
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会社人生の終わりが近づき、「役職定年」によって立場も奪われる。50代を取り巻く環境は厳しい。いったい、何をモチベーションに働けばいいのか悩む人も多いだろう。本書は、「1万人の話を聞いてきた男」が、先人たちのアドバイスを元に「50代を後悔しないためにやっておくべきこと」を説くもの。40代までと違い、「会社のために働く」という意識では行き詰る。そこで、50代を「会社人生から脱却するためのリハビリ期間」として、どのように組織人から「個人」へと脱却するかを説いていく。その一方で、自分の仕事を「集大成」するための方法を、豊富な先人たちの事例を元に紹介。また、現在は50代の4人に1人が他社へ転職するという時代。定年後に別の会社に再就職する人も含め、多くの人が気になるであろう「50代~定年後の転職事情」についても詳しく紹介する。定年後を迎えるのが楽しみになる1冊。

「50歳からは、「これ」しかやらない 1万人に聞いてわかった「会社人生」の上手な終わらせ方」大塚 寿 (著)
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英語が席巻する現代日本の言語風景。一方で現代の日本語も中国語や西欧諸語との関係から形作られ、豊かな多様性を生みつつ多くの生活言語を周辺化し飲み込んでもきた。言語学をはじめとする一線の研究者が、ことばの変化を生きる私たちに、より深く考える視座を提供する。現代の言語学の入り口としても好適。

「言語接触: 英語化する日本語から考える「言語とはなにか」」嶋田 珠巳 (編集), 斎藤 兆史 (編集), 大津 由紀雄 (編集)東京大学出版会

参考

アレクシエーヴィチ『戦争は女の顔をしていない』 2021年8月 (NHK100分de名著) ムック – 2021/7/26 沼野 恭子 (著)

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