感謝を伝えるのに、なぜ恥ずかしさを感じるのだろうと思うもんざです。
ロバート・ウォルディンガー教授のTED動画を観ました。「幸福な人生のひみつ」という題名です。
80年にわたってハーバード大学で行われた追跡調査結果に基づき幸福度が高いのはどんな人かを教えてくれます。maruさんにご紹介いただいたのですが、本当に観て良かったです。
■The secret to a happy life — lessons from 8 decades of research (Posted Jan 2023)
なにが良かったか?
ちょっと長くなるんで、それは明日に続く。。。
進捗報告
さて、私が今月みなさんと共有したいのは、こちらです。「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著) 今回は第4章「シャルガフのパズル」から。
シャルガフとは、コロンビア大学でDNA解析をしていた研究者です。彼は、DNA内の4つの部品の数に法則があることを発見しました。Aの数14=Tの数14、Cの数16=Gの数16であるというのがシャルガフの法則です。
これにどんな意味があるのか?というのがシャルガフのパズル。それを最初に解き、ノーベル賞をとったのがワトソンとクリックでした。シャルガフくやしい!
仮説と実験データとの間に齟齬が生じたとき、仮説は正しいのに、実験が正しくないから、思い通りのデータが出ないと考えるか、あるいは、そもそも自分の仮説が正しくないから、それに沿ったデータが出ないと考えるかは、まさに研究者の膂力が問われる局面である。実験がうまくいかない。という見かけの状況はいずれも同じだからである。ここでも知的であることの最低条件は自己懐疑ができるかどうかということになる。
(第4章「シャルガフのパズル」)「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
ここでは「研究者」限定で語られています。「自己懐疑ができる」=「メタ認知ができる」ってことなので、一般の人にとっても重要だと思いました。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参考
シャルガフの法則【Chargaff’s rule】DNA中のプリン塩基(アデニンとグアニン)の分子数とピリミジン塩基(シトシンとチミン)の分子数は等しい.またアデニンとチミンの分子数も相互に等しく,グアニンとシトシンの分子数もそれぞれ等しい.さらに6-アミノ塩基(アデニンとシトシン)の分子数は6-ケト塩基(グアニンとチミン)の分子数に等しくなっている.
これは後のワトソンとクリックによる二重螺旋モデルの構築の骨幹となった重要な法則である.
出典 朝倉書店 法則の辞典
参加者(6名)
- もんざ「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
- さんぽ屋さん「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン (著), 高橋璃子 (翻訳)かんき出版
- にしやまさん「別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した」佐々木 閑 (著)
- maru(まる)さん「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒 (著)新潮社
- りんさん(選書中)
- せいみやさん「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」 (集英社)河野啓 (著)
共有予定の本
生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手が止まらない極上の科学ミステリー。分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色がガラリと変える!
<内容:アマゾン商品説明より> 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
本書は古今の哲学、心理学、スピリチュアル思想を駆使し、ウィットに富んだ語り口で、時間と時間管理を実践的に、そして深く問い直す。
「すべてのことを終わらせる」という強迫観念を捨て、自分の有限性を受け入れたうえで、そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。
本書を読めば時間に対する見方が変わり、さらには生き方が変わるだろう。
<内容:アマゾン商品説明より>「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン (著), 高橋璃子 (翻訳)かんき出版
同じ仏教なのに、どうして教えが違うのですか?
<内容:アマゾン商品説明より>「別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した」佐々木 閑 (著)
“自己鍛錬”を目的に興ったはずの「釈迦の仏教」は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、“衆生救済”を目的とする大乗仏教へと変わっていったのか――。原始仏教の第一人者とその研究室を訪れた一人の社会人学生の対話から大乗仏教の本質に迫る、類を見ない仏教概説書。
お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。
<内容:アマゾン商品説明より>「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒 (著)新潮社
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
2020年 第18回 開高健ノンフィクション賞受賞作。2021年 Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞、ノミネート。
両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多(くりき のぶかず)氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。
彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか?
<内容:アマゾン商品説明より>栗城史多のエベレスト劇場」 (集英社)河野啓 (著)
最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか?
滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか。
謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かす。