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目を逸らさず隠さない

読書会(勉強会)
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juneberryさんの書かれた「父のこと」というnoteの記録を夢中で読んでしまったもんざです。2020年に80代のお父様を癌で亡くされたjuneberryさんは50代です。長らく縁遠かった両親とどのように折り合いをつけたのか。父と自分の思い出を振り返って記録することで心の整理ができたそうです。非常に読みやすく整理されている点に感銘を受けました。同時に、当時の心理的状況も素直に書かれているようで感情の揺れもしっかり伝わります。私もいつか、juneberryさんのように書けたらいいなぁ。

坂を下りるところを見せて

さて、今月の読書会で共有したいのは、こちらです。NHK 100分 de 名著 ボーヴォワール『老い』 2021年 7月 [上野千鶴子著] (NHKテキスト) 

今回もなるほどなぁと思ったところを共有します。知識人は老いの過程も情報として発信すべきだという上野さんの意見です。恐らく賛否両論あるでしょうね。

わたしは、知識人が認知症になったり半身麻痺になったり知的能力が衰えたりしたときに、公の場からその人を消して、社会的な透明人間にするのはやめてほしいと考えています。社会に対して情報発信をしてきた人間には、それを続ける責任がある。人はこうやって坂を下りていくのだということを見せてほしいと思います

(日本の知識人の老い/第2回老いに直面した人びと)NHK 100分 de 名著 ボーヴォワール『老い』 2021年 7月 [雑誌] (NHKテキスト) 

なかなか難しい部分も多いでしょうが個人的には上野さんのアイデアは素晴らしいと感じました。4月にオンラインで視聴したアカデミーヒルズの対談がめちゃくちゃ面白かったんです。なぜかというと、私たちの社会がツルツルピカピカを志向しすぎるために生じる弊害が語られていたから。藤原さんと金さんは、主にマイノリティやブルーカラーの労働者への差別意識について論じられていたわけですが、それって、老いや死に対する排除思考とも繋がることに気づきました。人間の営みとして当然のことなのに、それを日常から切り離して隠そうとするしくみが実は私たちの社会には存在しているのですが、すっぽりとその中に入っていると気づけなかったりするんですよね。

アカデミーヒルズ4/12【対談】藤原辰史×金杭 権力と清潔——「政治衛生学」の射程

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

参考

知識人って具体的にどういう人を意味するのかな?と思って百科事典を調べて仰天。この定義に当てはまる人って、具体的には誰だろう。私がイメージしていた「知識人」という定義よりも、かなり高度なことが要求されている感じ。。。

ふつう,知識人という場合の知識は,intelligenceではなくて,intellectを指す。すなわち,intelligenceとは,それぞれの学問や芸術において,すでに正当化されている認識パラダイムを遵守し,その規範的枠組み内部で業績や〈生産性〉を追求する知的能力であり,そのかぎりにおいて〈把握,操作,再調整,整理などをこととする〉精神の一側面である。それに対して,intellectとは,〈創造性〉を求めて既定の認識パラダイムの拘束から自己解放し,新たな認識基盤を構築せんとする知性であり,その意味で〈批判,創造,観照などをこととする〉精神の一側面である。したがって,知識人とは,このような〈解放的認識関心〉に基づく精神活動によって生きるばかりでなく,またそのために生きる人間というのが従来の定説である。すなわち,眼前の事実世界や自己の小宇宙を批判的に把握する反省力,直接的経験から身をひきはがして一般的な意味や価値について熟考する能力,聖なるものを賞賛しそれに献身する資質,精神の遊びのなかに喜びを見いだす余裕などを備えた人間であり,同種族の仲間とともに,〈批判的談合共同体community of critical discourse〉を結成し,そこを根拠地にして,新しい文化の創造と普及,激動期の人間の生き方の提示,社会変革のビジョンやユートピアの宣揚などにつき進む人間というイメージである。

“知識人”, 世界大百科事典, JapanKnowledge, (参照 2022-05-17)

一度修得された知的能力が,後天的な脳の器質的疾患のため著しい低下をきたす状態をいう。これは発達段階の障害によって知能が低いままで止まる精神遅滞と対比される。認知症(痴呆)を指す英語dementiaは,ラテン語のdemensに由来し,〈mens(精神,思考)が除かれる〉という意味である。認知症は知能低下のみでなく,感情面,意欲面の低下も伴うもので,高度になれば言語機能も低下する。一般的な老化に伴う〈ぼけ〉の場合は,知能低下の程度はより軽度であるので,いちおう急速に進行する病的な知能低下としての認知症と区別されている。認知症は一般には非可逆的であるが,進行麻痺による場合などは治療により多少改善されることもある。また,感情・意欲障害が治療により軽快すると,知能低下が多少改善される場合もある。

“認知症”, 世界大百科事典 JapanKnowledge, (参照 2022-05-17)

参加予定者(7名)

  1. もんざ (主催者) NHK 100分 de 名著 ボーヴォワール『老い』 2021年 7月 [雑誌] (NHKテキスト)
  2. Yoko3さん
  3. maru(まる)さん
  4. よしざきさん
  5. じょあんなさん
  6. りんさん
  7. Keikoさん(仮)

共有予定の本

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老いは不意にあなたを捉える。見たくない、聞きたくない、考えたくない――。そんな「老い」の実態をあらゆる観点から論じ、従来のステレオタイプを次々と打ち砕いたボーヴォワールの主著。なぜ老いを自覚することは難しいのか。老人が社会から疎外される根本理由とは。キレイゴト抜きに「老い」の実態を暴き、「文明のスキャンダル」と捉え直した著作の真価を、現代日本の状況にも引きつけながらやさしく解説する。

<内容:アマゾン商品説明より>  NHK 100分 de 名著 ボーヴォワール『老い』 2021年 7月 [雑誌] (NHKテキスト)
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