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映画「さまよう子どもたち ー路上から逃れてもー」(2017)

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6. 驚 Surprise
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「 A Year of Hope」(邦題:さまよう子どもたち ー路上から逃れてもー)というドキュメンタリー映画を見たので、感想を記録しておきます。フィリピンの首都マニラで、様々な理由により、路上生活を余儀なくされていた子どもたちが、再び路上から脱出して生きる希望をみつけられるよう手助けするリハビリ施設(ステアウェイ財団Stairway foundation)の様子が描かれています。

あらすじ

このドキュメンタリーの主人公は、マニラで路上生活をしていて保護された少年たち。特にクローズアップされているのが、15歳のパブロPabloと13歳のジャスティンJustinです。

パブロは実父が祖父を刺殺したことにより、住む家を失いました。ジャスティンは、父母に捨てられ、祖父母と暮らしていたけれど、貧困のため路上で働くようになりました。どちらも、そうした生活の中で、麻薬や虐待の恐怖に晒されながら、生き延びてきたところを、ステアウェイ財団のプログラムで1年間のリハビリに取り組めることになったのです。

沈黙は受容

映画の中で、子どもたちに自分の身を守るための知識を教える場面や、警察学校での性的虐待を防止するための教育プログラムの場面もあり、とても考えさせられました。(児童の性的虐待および搾取防止のワークショップChild Sexual Abuse and Exploitation Prevention (CSAEP))

エンドロールで、「この作品を世界中の路上で暮らす子どもたちに捧げる」(This film is dedicated to all children living in the streets around the world.)という文字が現れます。

CSAEPの中で使用されていた、「沈黙は受容である」(Silence is acceptance)という言葉にも胸が痛くなりました。私が感じた痛みは、何もできないと諦めて沈黙してしまう自分自身の弱さから発するもの。この映画から学んだ事実から目を逸らさず、自分にできることを考えて実行します。

詳細

DirectorTITLEYEARGENRETIMESCORE(IMDb)
ミカラ・クロー Mikala Kroghさまよう子どもたち ー路上から逃れてもー A Year of Hope2017Documentary1hr24m7.7

監督情報

ミカラ・クロー(Mikala Krogh)は、1973年デンマーク生まれ。 The National Film School of Denmarkでドキュメンタリー映画の監督手法を学び、2001年に卒業。主な監督作品は以下のとおり。(こちらこちらを参照)

  • 1992 “Epilogue”
  • 2000 “Fish Out of Water”
  • 2001 “Detour to Freedom”
  • 2002 “My Father’s Choice”
  • 2004 “My Grandad’s Murderer”
  • 2006 “Beth’s Diary” (Best Short Documentary CPH:DOX)
  • 2008 ”Everything is relative”
  • 2009 “Cairo Garbage”
  • 2012 “A Normal Life” (Audience award at CPH:DOX 2014/ International premiere af IDFA Mid-Length competition)
  • 2014 ”The Newsroom of the Record” (Winner of best danish tv-documentary 2015/ International premiere af IDFA)
  • 2017 ”A Year of Hope ”(International premiere af IDFA)
  • 2020 ”Scandinavian Star”( 2020 6 part tv-series)

*IDFA:アムステルダム国際ドキュメンタリー映画祭

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