第115回読書会では、こちらの本を共有する予定です。第三部「近代世界システム」第二章「産業資本」から、首がもげるほど頷いてしまったところを共有します。
今日では、それまで家庭にいた女性が賃労働者になろうとする。それはたんに夫の収入だけでは生活できないからではなく、男性や家族の拘束から自由になるためでもある。「労働力」の商品化は、こうしてつねに二重の意味をもつ。(中略)それでも、人々は共同体や家族に従属するよりも、労働力を売って生きるほうを好むのである。
(第三部「近代世界システム」第二章「産業資本」2労働力商品 「世界史の構造」 (岩波現代文庫) 柄谷 行人 (著))
著者は「産業資本主義」の出現が、「氏族社会」や「国家」の出現と並ぶ、世界史の三大事件のひとつであると説明します。
なぜ「貨幣と商品を交換する」というしくみが世界標準になっていったのか?
なぜ「労働力が商品化」されていったのか?
マルクスの理論を引用しながら分かりやすく解説されています。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
世界史の構造のもくじ
序説 交換様式論
第一部 ミニ経済システム
1-序論 氏族社会への移行
1-第一章 定住革命
1-第二章 贈与と呪術
第二部 世界=帝国
2-序論 国家の起源
2-第一章 国家
2-第二章 世界貨幣
2-第三章 世界帝国
2-第四章 普遍宗教
第三部 近代世界システム
3-序論 世界=帝国と世界=経済
3-第一章 近代国家
3-第二章 産業資本 ←いまここ
3-第三章 ネーション
3-第四章 アソシエーショニズム
第四部 現在と未来
4-第一章 世界資本主義の段階と反復
4-第二章 世界共和国へ
参加者(2名)
- もんざ (主催者) 「世界史の構造」 (岩波現代文庫) 柄谷 行人 (著)
- にしやまさん 「定年前、しなくていい5つのこと」大江英樹(著)光文社
共有予定の本
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