第115回読書会では、こちらの本を共有する予定です。今回は、第二部「世界=帝国」第四章「普遍宗教」から面白いと思ったところを共有します。
この章は、めちゃくちゃ読み応えがあって面白いです。宗教の起源から始まって、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教などが、その時代にその場所で生まれて広がっていき、また衰退したのか、など、フロイトやニーチェらの思想も引き合いに出しつつ、分かりやすく説明してもらえるので、引き込まれました。
貨幣経済は個人を共同体の拘束から解放し、帝国=コスモポリスの人民とするだけではない。その「急進的平等主義」は、共同体にあった平等主義、いいかえれば、互報的な経済と倫理を破壊してしまう。つまり、それは貧富の格差をもたらすのである。この二つの条件が、普遍宗教があらわれる前提である
(第二部「世界=帝国」第四章「普遍宗教」「世界史の構造」 (岩波現代文庫) 柄谷 行人 (著))
さまざまな条件が絡み合って、少しずつ変化の波が広がっていくんですねぇ。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
世界史の構造のもくじ
序説 交換様式論
第一部 ミニ経済システム
1-序論 氏族社会への移行
1-第一章 定住革命
1-第二章 贈与と呪術
第二部 世界=帝国
2-序論 国家の起源
2-第一章 国家
2-第二章 世界貨幣
2-第三章 世界帝国
2-第四章 普遍宗教 ←いまここ
第三部 近代世界システム
3-序論 世界=帝国と世界=経済
3-第一章 近代国家
3-第二章 産業資本
3-第三章 ネーション
3-第四章 アソシエーショニズム
第四部 現在と未来
4-第一章 世界資本主義の段階と反復
4-第二章 世界共和国へ
参加者(2名)
- もんざ (主催者) 「世界史の構造」 (岩波現代文庫) 柄谷 行人 (著)
- にしやまさん 「定年前、しなくていい5つのこと」大江英樹(著)光文社
共有予定の本
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