なぜ止められんのだ?と思うもんざです。
私はもうすっかりアルコールに対する欲求がありません。
中毒性の高い食品に対する抵抗力が高くなったのかと思っていました。
しかし、いただいたチョコレートトリュフを夕食後に食べることが止められない。
ひとつだけ!と思ってつまむと3個か4個くらい食べてしまう。
もっとも美味しくて至福を感じるのは最初の一個だけなんですけど。
食べたあとは、自分の意志の弱さに悲しくなり、罪悪感がひどい。
そうか、捨てる?捨てればいいんだよな。。。
なんで捨てないんだ?でも、ものすごく美味しいんですよ。明日、運動すればいいじゃない?
そうして思考は同じところをグルグルまわってしまう。
2024年6月に読んだ本
今月は、2024年に読んだ本を順番に振り返りつつ、ベスト本を探っています。
6月に読んだ本は「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか」です。(みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳) https://amzn.to/4bXz6BB)
私の2024年ベスト本の候補の一冊です。
著者は医師でありながらアルコール依存症に苦しみ、それを克服しました。
人類における依存症の歴史と、社会における今後の課題が、著者自身の体験を踏まえた切実な声で語られています。
まず自分をアルコール依存症と認めるところまで辿り着くのがいかに難しいか。
依存症を自己責任として片付け患者を切り捨てる社会から、苦しむ人を救う社会への変化に必要なもの。
どのように著者が回復したのかが気になって、一気に読んでしまいました。
著者のリアルな葛藤と、依存症の歴史が両輪で展開し、読者を惹きつける組み立て方も見事です。
引用「この葛藤、すなわち、自分が何者だと思っていて、自分が何を欲しているのかを知りたいという根深い執着があったからこそ、自分を解き放ち、差し出された助けを(たとえその助けが不完全であっても)受け入れることができた。私は空回りしている自分に気持ちが悪くなった。あれだけの体験をした後だというのに、自分があくまで状況を操作しようとしていたことを認識し、そのことでひどく恐ろしくなった」(第9章 リハビリテーション、悪い薬物、第IV部 試される依存症)「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)
著者が本当に彼が体験したことをすべて正直に書き記しているとは思いません。
しかし私は、この本で描かれる決してニヒリズムに陥らない著者の姿に勇気をもらえました。
最悪の状況でも、それを客観的に分析していることに心を打たれ、カールのような視点を手に入れたいと感じました。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
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6.「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳) https://amzn.to/4bXz6BB ★★★★★
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