9. 読書会(勉強会)カウントダウンコラム1. Zoom読書会

根深い執着

当記事には広告が含まれている場合があります
当記事には広告が含まれている場合があります
9. 読書会(勉強会)
この記事は約6分で読めます。

なぜ止められんのだ?と思うもんざです。

私はもうすっかりアルコールに対する欲求がありません。

中毒性の高い食品に対する抵抗力が高くなったのかと思っていました。

しかし、いただいたチョコレートトリュフを夕食後に食べることが止められない。

ひとつだけ!と思ってつまむと3個か4個くらい食べてしまう。

もっとも美味しくて至福を感じるのは最初の一個だけなんですけど。

食べたあとは、自分の意志の弱さに悲しくなり、罪悪感がひどい。

そうか、捨てる?捨てればいいんだよな。。。

なんで捨てないんだ?でも、ものすごく美味しいんですよ。明日、運動すればいいじゃない?

そうして思考は同じところをグルグルまわってしまう。

rabbit chocolate
Photo by George Dolgikh on Pexels.com

2024年6月に読んだ本

今月は、2024年に読んだ本を順番に振り返りつつ、ベスト本を探っています。

6月に読んだ本は「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか」です。(みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳) https://amzn.to/4bXz6BB

私の2024年ベスト本の候補の一冊です。

著者は医師でありながらアルコール依存症に苦しみ、それを克服しました。

人類における依存症の歴史と、社会における今後の課題が、著者自身の体験を踏まえた切実な声で語られています。

まず自分をアルコール依存症と認めるところまで辿り着くのがいかに難しいか。

依存症を自己責任として片付け患者を切り捨てる社会から、苦しむ人を救う社会への変化に必要なもの。

どのように著者が回復したのかが気になって、一気に読んでしまいました。

著者のリアルな葛藤と、依存症の歴史が両輪で展開し、読者を惹きつける組み立て方も見事です。

引用「この葛藤、すなわち、自分が何者だと思っていて、自分が何を欲しているのかを知りたいという根深い執着があったからこそ、自分を解き放ち、差し出された助けを(たとえその助けが不完全であっても)受け入れることができた。私は空回りしている自分に気持ちが悪くなった。あれだけの体験をした後だというのに、自分があくまで状況を操作しようとしていたことを認識し、そのことでひどく恐ろしくなった」(第9章 リハビリテーション、悪い薬物、第IV部 試される依存症)「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳)

著者が本当に彼が体験したことをすべて正直に書き記しているとは思いません。

しかし私は、この本で描かれる決してニヒリズムに陥らない著者の姿に勇気をもらえました。

最悪の状況でも、それを客観的に分析していることに心を打たれ、カールのような視点を手に入れたいと感じました。

今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。

もんざと読書会 10冊

1.「世界の一流は「雑談」で何を話しているのか 」ピョートル・フェリクス・グジバチ (著) クロスメディア・パブリッシング(インプレス) https://amzn.to/47PLbWV  ★★★

2.「めんどくさいが消える脳の使い方」 菅原洋平(著)(ディスカヴァー・トゥエンティワン)https://amzn.to/49jLL02 ★★★

3.「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳) https://amzn.to/3v1seTJ  ★★★

4.「「親しい関係からなぜか離れたい」がなくなる本」 イルセ・サン (著), 枇谷 玲子 (翻訳) https://amzn.to/4azX1q0  ★★★

5.「宗教の起源」ロビン・ダンパー著 白揚社 https://amzn.to/4baxKTX ★★★

6.「依存症と人類――われわれはアルコール・薬物と共存できるのか’」みすず書房 カール・エリック・フィッシャー (著), 松本俊彦 (著), 小田嶋由美子 (翻訳) https://amzn.to/4bXz6BB ★★★★★

7.「水車小屋のネネ」津村記久子著 毎日新聞社 https://amzn.to/4cH5k4w

8.「労働者階級の反乱~地べたから見た英国EU離脱~」 (光文社新書) ブレイディ みかこ (著) https://amzn.to/46JifAD

9.「プロジェクトのトラブル解決大全 小さな問題から大炎上まで使える「プロの火消し術86」」木部 智之 (著) KADOKAWA https://amzn.to/3Xta5sd

10.「読書術」 (岩波現代文庫) 加藤周一 (著) https://amzn.to/4eXKpuG

11.「苦手から始める作文教室」 (ちくまQブックス) 津村記久子 (著) https://amzn.to/40Iqegr

ABD読書会 8冊

1.色のコードを読む なぜ「怒り」は赤で「憂鬱」はブルーなのか」ポール・シンプソン (著), 中山ゆかり (翻訳) https://amzn.to/3GyjhU2

2.あなたの脳のはなし 神経科学者が解き明かす意識の謎 (早川書房) デイヴィッド イーグルマン (著), 大田 直子 (翻訳) https://amzn.to/48W7WsQ

3ー4.技術革新と不平等の1000年史 ダロン アセモグル (著), サイモン ジョンソン (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 塩原 通緒 (翻訳) https://amzn.to/3Ozcb5R

5.なぜ私たちは友だちをつくるのか: 進化心理学から考える人類にとって一番重要な関係」ロビン・ダンバー (著), 吉嶺英美 (翻訳) https://amzn.to/3xI0Zyy ★★★

6ー7.「万物の黎明~人類史を根本からくつがえす」デヴィッド・グレーバー (著), デヴィッド・ウェングロウ (著), 酒井 隆史 (翻訳) https://amzn.to/3xjqXsc

9.「エビデンスを嫌う人たち: 科学否定論者は何を考え、どう説得できるのか?」by リー・マッキンタイア (著), 西尾義人 (翻訳) https://amzn.to/3WchJX5 

11.人類は宇宙のどこまで旅できるのか―これからの「遠い恒星への旅」の科学とテクノロジー」レス・ジョンソン (著), 吉田 三知世 (翻訳) https://amzn.to/3MUDwyo

12.ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ 争い・裏切り・協力・繁栄の謎を追う」アシュリー・ウォード (著), 夏目 大 (翻訳) https://www.amazon.co.jp/dp/4478116288

参加者(4名)

  1. もんざ「選書中」
  2. にしやまさん「あなたが独りで倒れて困ること30」太田垣章子(著)ポプラ社 https://amzn.to/3OVviXJ 
  3. さんぽ屋さん「選書中」
  4. やまぐちさん「選書中」

お申込みURL

お申込みはこちらからどうぞ。

共有予定の本

2025年には6世帯に1世帯が一人世帯になり、未婚も既婚も子なしも子ありもいつかは「おひとりさま」。そんな時代を平穏に生きるために、今から準備しておくことを丸ごと一冊に!

「あなたが独りで倒れて困ること30」太田垣章子(著)ポプラ社

コメント

タイトルとURLをコピーしました