日本はどうなんだろうな、と思ったもんざです。
エコノミストで興味深い記事を見つけました。
富裕国20か国の世論調査を分析したところ、現代の若い男性(20代)は若い女性と比較して保守的で、60代と比較しても反フェミニスト的な傾向が分かったのだとか。
[Why young men and women are drifting apart](https://www.economist.com/international/2024/03/13/why-the-growing-gulf-between-young-men-and-women)
若い男女の意識に広がる溝について韓国、中国、ポーランド、米国の匿名証言は書かれていましたが、日本は見当たらなかったのですよね。
男女でお互いを敵視するような社会って、寒々しく怖い。。。
男性に比べて女性が優遇され過ぎていると考えている層は、学歴や職業選択において不満を抱えている可能性が高く、トランプに代表される右派の政治家はマッチョな行動で「若い男性の共感を呼び」支持率につなげていく、という分析もありました。
対立や分断を煽る人には要注意なのですが、教育レベルが低いと、リテラシーも身についていないため、容易にそうした人も信じてしまう。
問題解決には、男性教師を増やし、成績の悪い男子生徒のための教育政策を工夫し、男性が現在避けている職業についての職業訓練を強化することが結論として述べられていました。
果たしてどのくらいの国が実践できるのでしょうか。
進捗報告
さて、今月みなさんと共有したいのは、こちらです。
「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳)
今回はイタリア上院主催の連続セミナーで著者が報告した「新聞について」から、著者の予言が当たっていると思ったところを紹介します。
テレマティークとインタラクティブ・テレビの発達によって、近いうちにだれでもが、居ながらにして、リモコンを片手に無数のソースから情報を選択し、自分専用の新聞をつくって印刷までしてしまうことができるかもしれません
「新聞について」(1995)「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳)
ただ自家製の新聞は、利用者がすでに関心を持っていることしか載っていませんし、刺激をあたえてくれたかもしれない情報や判断や警告の洪水から利用者を疎外することになるでしょう
「新聞について」(1995)「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳)
いつどこで情報を探すか知りつくした情報通のエリート利用者たちと、そして余所の世界は知らないが、自分の暮らす郡で双頭の牛が生まれたことを知っていれば満足という、情報サブ・プロレタリアートの集団とが、現れることになるのでしょう
「新聞について」(1995)「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳)
一般的なインターネット元年といわれる1995年に書かれた内容です。
2024年現在においては、まさにエーコの見立て通りの状況が現れていますよね。
自分の興味の範囲内だけに留まり、見たいものだけを見ることが許される幸せというのも、時にはありだと私は思うのです。
でも、それだけだと、視野狭窄に陥っても気づかない危険性があるから、時と場合に応じて、両方を使い分けられるのが理想じゃないでしょうか。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
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参加予定(2名)
共有予定の本
現代イタリアの代表的知識人による政治的・社会的発言集。湾岸戦争、ネオナチの台頭、難民問題など、執筆当時のアクチュアルな問題を取り上げつつ、ファジーなファシズムの危険性を説く。さらに知識人の責任、メディアの役割、信仰なき者にとっての道徳的確信の根拠など、現代の思想的課題を鋭く問い詰めた、まさに今読まれるべき問題提起の書。
<内容:アマゾン商品説明より>「永遠のファシズム」 (岩波現代文庫) ウンベルト・エーコ (著), 和田 忠彦 (翻訳)
本書では、主にWeb での情報発信を念頭におきながら、「編集者の視点をもって執筆する力」(これを本書では、「編集執筆力」と呼ぶことにします)を解説していきます。
文章力は生まれもった才能だと言われたりしますが、編集執筆力は才能ではありません。「相手がいつも使っている言葉を使う」「相手の価値観にそった言葉や表現を選ぶ」など、ポイントを押さえることで伸ばしていくことができます。
<内容:アマゾン商品説明より>「才能に頼らない文章術」(ディスカヴァー・トゥエンティワン)上野郁江 (著)
つまりこれは、誰もが身につけられるスキルなのです。本書では、編集スキルを31 の編集の文法として体系化したものを、あますところなく紹介します。そして、これらをまとめたのが「編集の文法チェックシート」です。これを活用し、相手の価値観にそって文章を組み立てていくことで、共感や信頼を得られる文章が書けるようになります。