6月4日にこちらのウェビナーに参加してみました。(CATALYST TALK 荒谷大輔「経済のリデザイン:新しい人とものとの関係をつなぐ」第1回:山形浩生さんと資本主義経済を超える)その中で山形さんが紹介されていた2冊(山形浩生さんが紹介するカタリスト・ブックス)を読み始めました。
サイバーパンクSF
ウィリアム・ギブスンの「ニューロマンサー」と「幸福な監視国家・中国」の2冊が資本主義経済の未来を考える本として紹介されていたのですが、面白い組み合わせですよね。サイバーパンクSFと政治経済ジャーナリズム、まったく異なるジャンルの本です。でも「ディストピア」というキーワードで、この2冊は繋がっているみたい。
実はそんなにSFが好きってわけじゃないんですけど、ディストピア小説は、なぜか気になってしまうのですよ。というのも、ル・グィンの「オメラスから歩み去る人々」(ヒューゴー賞受賞)が常に頭の片隅から離れないからだと思います。
ニューロマンサーは1984年にネビュラ賞、1985年にヒューゴ賞を受賞し、オーウェルの「1984」やハクスリーの「すばらしい新世界」と並ぶ20世紀を代表するディストピア小説、と聞いたら、買っちゃいますよねぇ。
ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF) ウィリアム ギブスン (著), 黒丸 尚 (翻訳)
Hotwired to the leading edges of art and technology, Neuromancer is a cyberpunk, science fiction masterpiece—a classic that ranks with 1984 and Brave New World as one of the twentieth century’s most potent visions of the future. アートとテクノロジーの最先端に熱線で接続した「ニューロマンサー」は、サイバーパンクSFの傑作であり「1984年」や「すばらしい新世界」と並んで20世紀における最も強力な未来像の1つとして位置づけられる古典。
William Gibson公式サイト(英語)
英語版へのチャレンジは無謀だった
試しに、と英語版のkindleサンプルをダウンロードして読み始めたのですが、舞台が千葉だってことは分かるけど、内容がぶっ飛び過ぎていて、私の英語力では理解が追いつかず、邦訳版を購入しました。これを翻訳できるってだけで、尊敬もの!
まだ第一部しか読み終わっていないのですが、読んでいると疾走感とか、眩惑感、恐怖のイメージがじわじわと押し寄せてきます。
たぶん過去に見た映画やアニメのイメージが、呼び起こされている気がします。特に私の脳はマトリックス、ブレードランナー、攻殻機動隊から近いイメージを引用しながら読んでますね。(でもイメージが重なって当然かもしれません。この作品はブレードランナーの原作者フィリップ・K・ディックの賞も受賞してます)
それにしても、この本の内容を説明するのって、ものすごく難しい。。。
格差が固定化し、完全に階層化された社会の中でAIが実態経済を支配する世界。果たして人間は一体何をしているのでしょう?
山形浩生さんが紹介するカタリスト・ブックスアカデミーヒルズTOP > 記事・レポート > オピニオンアーカイブ > CATALYST BOOKS
Neuromancer (Sprawl #1) by William Gibson
参考
【SF】ヒューゴー/ネビュラ W受賞作品一覧 Kindle化されてるの?
ニューロマンサーを読み終えたら、幸福な監視国家を読みます。本当は、そちらから読む予定だったのですが、ニューロマンサー読み始めたら、止まらない感じに。。。