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ギラードの「ミソジニー・スピーチ」とドージャ・キャットの「ボス・ビッチ」の組み合わせを楽しむオーストラリアの若者

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8. Trial&Error
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2021年3月25日付けのガーディアンのニュース記事を読みました。でも背景が分からず、内容が十分に理解ができなかったため、詳細を調べてみました。トピックは、オーストラリアの元首相ジュリア・ギラード(Julia Gillard)が2012年に行った話題になったミソジニー・スピーチが、昨年改めて脚光を浴びることになった理由についてです。

The Guardian_25 Mar.2021_Julia Gillard TikTok interview: former PM says gender equality fight must ‘turn anger into action’

政治をネタにした動画が人気になる理由

オーストラリアで人気があるTikTokのインフルエンサーでミュージシャンのアビー・ハンセン(マイナーファウナ)が、アメリカのミュージシャン、ドージャ・キャットの「ボス・ビッチ」というアップビートなヒット曲に、前オーストラリア首相ジュリア・ギラードのミソジニー・スピーチのセリフを被せた動画を作ったら、それが広く拡散される現象が起こりました。

この記事によれば、3月は女性の歴史月間(Women’s History Month)なので、ハンセンは彼女が敬愛するギラードにTikTokライブでインタビューしたとのこと。

ハンセンは、コロナ禍での閉塞状況が、若者の関心を政治に向けているのではないかと語っています。そして、これまで無関心だった層が、彼女の動画を見たことで関心を持つようになったことで、社会に貢献できたと感じているようです。

感想

オーストラリアの政治も、若者に人気がある音楽も、ネットミームも、TikTokも、ほとんど知識がなかったので、今回調べてみて、新しい発見や気づきが色々あり、面白かったです。2012年のミソジニースピーチも一応見たんですが、オーストラリアの議会って机がないんだ、とか、議場が意外と小さいんだなとか、全然関係ないところも楽しめました。

ただ、ミソジニースピーチが行われた背景が分かってないので、モヤモヤした気分ですけど。また、ぼちぼち調べてみようと思います。日本でも、お笑い芸人のせやろがいおじさんが政治ネタでYouTube動画を作ってたりしますが、やっぱり分かりやすさって大事なんだろうなぁ。

用語

TikTok:スマートホン向け動画共有サービスの一。中国のバイトダンス社が2016年に提供開始。代表的なリップシンクアプリで、楽曲に合わせて歌う姿を自撮りし、15秒の動画に編集・加工して投稿する。

“ティックトック【TikTok】”, デジタル大辞泉, JapanKnowledge, (参照 2021-05-03)

2010年6月に発足した、ジュリア・ギラードJulia Gillard(就任時48歳)が率いるオーストラリアの労働党政権。ギラード首相は前ラッド政権の副首相であった。ラッド首相が力を入れ08年12月に発表した地球温暖化対策は、温室効果ガス削減目標が低い(00年比で20年までに5%)として緑の党から批判を浴び、09年12月に温室効果ガス排出量取引制度導入関連法案が上院で否決されるまで、高い支持を得ていた。ラッドは、ハワード政権(1996~2007年)の新自由主義経済政策を踏襲する一方で、対アメリカ追随外交を修正し、社会保障・教育・医療政策の修正、移民・難民政策の人道的対応への復帰を行い、2年にわたり高い支持を維持した。しかし10年初めにラッド首相の支持率が急落、党内の党首争いに火がついた。4月にはラッドの支持率は35%まで急降下。ラッドは国民の支持を得るため、日本の調査捕鯨禁止を求めて国際司法裁判所に提訴したり、資源産業への超過利潤税導入を急きょ発表するなどして、政治的混乱を引き起こした。そのため、ギラード副首相がラッドに退任を迫り、6月の党首選を前にラッドは引退、ギラードが初の女性首相(第27代)に就任した。超過利潤税以外はギラード政権も基本政策を踏襲し、就任直後の8月に総選挙を実施、与野党ともに過半数割れとなった。しかし与野党による無所属議員獲得競争には勝利し、第2次ギラード政権が9月に発足した。11年後半に炭素価格制度(通称は炭素税)法案を議会に提出後も支持の低下は続いたため、12年2月には前首相ラッドが指導権争いをおこし両院議員総会が開かれたが、ギラードが勝利し第3次内閣を組織した。炭素税は、12年7月に導入されたが、人気低迷が続き、13年6月にはラッド前首相の挑戦を受け首相を退くとともに政界から引退した。

“ギラード政権(オーストラリア)[オセアニア]”, 情報・知識 imidas 2018,JapanKnowledge, (参照 2021-05-03)

2020 is the year, Melbourne-based artist Minorfauna (Abbey Hansen) comes through stronger and louder than ever before. Her debut EP, ‘Myself’ which was released in 2018, explored themes of betrayal, loss, the fantasies of vengeance and the looming doom such a pursuit can bring. 2020年は、メルボルンを拠点とするアーティスト マイナーファウナ(アビー・ハンセン)が、かつてないほど力強く、大きな声でやってくる年です。 2018年にリリースされた彼女のデビューEP「Myself」は、裏切り、喪失、復讐の幻想、そしてそのような追求がもたらす可能性のある迫り来る運命のテーマを探求しました。

minorfauna マイナーファウナ Bio / Unearthed(discover the best Australian music)

misogyny:n. 女嫌い,女性不信. cf. MISANDRY

“mi・sog・y・ny”, 小学館 ランダムハウス英和大辞典, JapanKnowledge, (参照 2021-05-03)

主にインターネット上で、ほかのユーザーの行動や意思決定などに対して影響力が大きい人物を指す。芸能人などの著名人はリーチ力が高いとされる。一方、フォロワーが5万人以下のマイクロインフルエンサー、1万人以下のナノインフルエンサーも、リーチ力こそ低いがエンゲージメント率(ユーザーが積極的な反応を示した割合)が高いため注目されている。商品などにマッチしたインフルエンサーに宣伝してもらうと、宣伝効果が高くなる。インフルエンサーに憧れる若者も多く、存在意義が増している。

“インフルエンサー【2020】[SNS用語【2020】]”, 現代用語の基礎知識,JapanKnowledge, (参照 2021-05-03)

インターネットを通じて人から人へ広がってゆく文化・行動。ネットミーム。→ミーム

“インターネット‐ミーム【Internet meme】”, デジタル大辞泉, JapanKnowledge, (参照 2021-05-03)

March is Women’s History Month
The Library of Congress, National Archives and Records Administration, National Endowment for the Humanities, National Gallery of Art, National Park Service, Smithsonian Institution and United States Holocaust Memorial Museum join in commemorating and encouraging the study, observance and celebration of the vital role of women in American history. 3月は女性史月間です
議会図書館、国立公文書記録管理局、全米人文科学基金、国立美術館、国立公園局、スミソニアン博物館、米国ホロコースト記念博物館が記念に参加します。 そして、アメリカの歴史における女性の重要な役割の研究、遵守、祝賀を奨励します。

Women’s History Month

参考

Julia Gillard’s ‘misogyny speech’ in full (2012) | ABC News

TikTok · minorfauna
271.9K likes, 1607 comments. “After multiple requests, I bring you my take on the ICONIC ‘Misogyny’ speech by Julia Gil...

https://youtu.be/nPY7euAyemY Julia Gillard meets Abbey Hansen

アビー・ハンセン(Abbey Hansen):マイナーファウナminorfauna(TikTok) オーストラリアのミュージシャン、助産師、TikTokerである。オーストラリアの政治ネタで人気のインフルエンサーらしいです。(http://minorfauna.com/)

Doja Cat – Boss B*tch (from Birds of Prey: The Album) [Official Music Video]
(このミュージックビデオは、2020/01/24に公開され、14か月で約2億6千回視聴されている)

[和訳]Boss Bitch – Doja Cat ←和訳を読んで、なぜハンセンがこの曲を選んだのか、ようやく分かりました。

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