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読書感想文「相続地獄」お金持ちって大変 

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読書感想
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相続と終活について学びたかったので、この本を読んでみました。

森永さんが11年にわたって自宅で実父を介護した体験談、亡くなってからどんな困難があったかなど、高齢者を抱える家庭なら気になる内容です。この本の主な読者ターゲットは、森永さんと同年代の男性だと思います。相続の問題だけでなく、自分がどんな老後を過ごしたいのか、考えてみたい人にも良い気づきを与えてくれる本でしょう。(収集癖のある方には特におすすめです)

相続地獄~残った家族が困らない終活入門~ (光文社新書) 森永 卓郎 (著)

基本は円滑なコミュニケーション

親子、兄弟など親族と日頃から円滑なコミュニケーションを行うことの重要性が繰り返し述べられています。森永さんご自身の実体験が紹介されているので、説得力がありました。

両親が元気なうちから、どんな趣味を持っているのか、銀行口座はいくつあるのか、資産はどのくらいか、などを把握しておくことで、いざという時に備えることができるからです。実際には、なかなかハードルが高いことですが、「親と死別する前に準備しておくべき37のリスト」などをネタにして、家族で話し合う機会をつくれたら、少しずつ準備を進められそう。ただ、そのためにも、やはり良好な関係を築いておく必要があります。(そこが難しいという人も多そう。。。)

親と死別する前に準備しておくべき37のリスト(生前整理)

お金の問題は難しい

森永さんは、奥様と共にご自身の父上を自宅で11年間も介護されたのですが、その間にかかった費用は、詳細を記録していなかったため、相続の際にトラブルになりかけたそうです。

すでに母上は他界されているため、相続人は森永さんと弟さんの二人。法定相続分は二分の一ずつになります。11年も介護してきたのに、それは考慮されないのか、というわけです。幸い、奥様がお金に執着しないタイプの方だったから、規定を分配で最終的に納得し、争いは避けられたそうですが、読者へのアドバイスは、とにかく、記録を残せ、ということでした。

親の介護を始めた段階からきちんと記録をつけておかなけれっば、皆さんが投入した人件費と経費は「全損」になってしまうのだ。

相続地獄~残った家族が困らない終活入門~ (光文社新書) 森永 卓郎 (著) 第1章 「相続」は突然やってくる

おそらく子どもを1人、20歳まで育てるよりも、年寄りを死ぬまで面倒見るほうが多くのお金がかかる。

相続地獄~残った家族が困らない終活入門~ (光文社新書) 森永 卓郎 (著) 第2章 今日から始める「生前整理」

森永さんの父上は、財産を持っていらっしゃったので、色々と大変だったようです。

負の財産は相続放棄でOK

親に資産があれば、もめごとに発展する可能性は高いですが、まったく資産がない場合、あるいは負の資産が残っているという最悪の場合も想定されます。

本書のテーマ「相続地獄」から最短距離で脱出するための秘策がある。「相続放棄」だ。(中略)問題は、親が「負の財産」を残して死んでいったケースだ。親が銀行から借りた借金の返済が残っていたり、ローンを完済していないこともある。(中略)「どうも揉めそうな予感がするな」とか「たいした金額ではないな」と見込まれるときは、「財産の相続は必要ありません」と言って最初からスパッと逃げてしまうのがベストアンサーだと思う。

相続地獄~残った家族が困らない終活入門~ (光文社新書) 森永 卓郎 (著) 第5章 相続放棄プロジェクト

なお相続放棄するときには、書類を一筆書いてサヨウナラ状態なので、弁護士や税理士への手数料は特に発生しないのもよい。

相続地獄~残った家族が困らない終活入門~ (光文社新書) 森永 卓郎 (著) 第5章 相続放棄プロジェクト

私は、両親が亡くなった場合、相続放棄することに決めているので、なんの迷いもありません。
自分の時間と、精神の安定は金銭には代えられません。お金は自分で稼げばいいし。そもそも、そんなに要らないし。

生前整理についての本

調べてみると、生前整理に関する本は、いくつか出ているんですね。親がこういうのを読んで実践してくれるタイプだったら、子どもは何にも悩む必要なさそう。Amazonに書かれている各本のレビューも、レビューする方の実体験が共有されていたりして、なかなか興味深いです。

クロワッサン特別編集 身内に迷惑をかけない生前の手続き。マガジンハウス (編集)

クロワッサン特別編集 親を看取る Kindle版 マガジンハウス (編集)

あした死んでもいい片づけ 実践! ごんおばちゃま (著)

ひとり終活 不安が消える万全の備え(小学館新書) 小谷みどり (著)

参考サイト

年老いた親の生前整理、子としてやるべきことは?

老親の財産管理 代理人になり金融機関と取引

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