20代の後半によく聴いていたCocco。彼女の祖父母との関わりと戦争の記憶に関する記事を読み、彼女の歌を聴いて涙がこぼれた。
戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす「祖父母の教え」
Coccoの亡き祖父、真喜志康忠(まきしこうちゅう)は沖縄芝居で活躍した名優として知られる人物だが、1945年捕虜としてシベリア抑留などの過酷な戦争体験を持つ。戦争体験について、沈黙を守った祖母とは対照的に、祖父は良く話を聴かせてくれたという。
「『こんなにむごかったんだよ』って言って(聞く人の)耳をふさがせるわけではなくて。おならの話に戦争の忘れてはいけないエッセンスを入れ込んで、人が受け入れる話にしている。すごい技だなって。童話の『北風と太陽』でいう『太陽』みたいな」
戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす「祖父母の教え」2020年8月14日 11:00琉球新報
「怒鳴っても人は話を聞かない。きれいな声で歌ったら人は聞いてくれる。それで私はいつも、きれいな声で歌おうって思う。そういうことは真喜志康忠からすごく学んだんだ」
戦争の記憶、いかに次世代へ?Coccoが明かす「祖父母の教え」2020年8月14日 11:00琉球新報
私たちは、自分のネガティブな思いを誰かに伝えたいとき、自分の感情にフォーカスする。自分は辛かったんだ。腹が立ったんだ。悲しかったんだ。その感情にウソはないと思う。でも、それを真っすぐ、そのまま言葉にするだけでいいのだろうか。その伝え方で、本当に相手に受け入れてもらえるのだろうか。
そんなことを考えさせられた。怒鳴り声じゃなくて、きれいな歌声で話すのは技術だ。そして、本当に伝えたいと思う人は技術を磨いて戦略を練るのだろうな。