こんなにテロや地震を身近に感じたことは、これまでなかった。
周囲では、痛ましい事件や事故のニュースが次々に報道されている。
スリランカのコロンボで4月21日(日)に教会やホテルが爆破され、321名が死亡するという事件が発生した。
4月22日(月)にフィリピンのマニラで地震が発生し11名が死亡し、現在も倒壊したショッピングモールに生き埋めになっている人の救出作業が続いている。
私は2011年3月11日(金)14時46分に東京で東日本大震災を体験している。
あの時は、東京の会社で働いており、トイレに行っていたときにマグニチュード9の地震が発生し、なにが何だか分からず、焦って事務所に戻ったら、書棚は倒れているし、机の引き出しは飛び出している。室内には誰もおらず、窓の外をみると、社員はみな、道路を渡った向こう側から会社のビルを不安げに見上げているという状況だった。
あれから8年が経ち、現在はマニラで働いているのだが、その頃の記憶は、記憶力の弱い私ですらこうして容易にたどれるほど鮮明に残っている。
今回、私はマグニチュード6.3の地震をマニラで体験したのだが、海外滞在中に激しい地震に遭遇したのも初めてだったので、自分がこういった天災に見舞われた場合に、どういう行動を取るべきかイメージできていなかったことにも気づかされた。
発生時間は午後5時11分で、ちょうど帰宅しようとしていたときに、激しい揺れを感じた。すぐに揺れは落ち着いたので、指紋認証に右手の人差し指をタッチして退出時間を記録して、会社を出ることにした。いつも私は階段を利用しているので、通常とおり、階段に向かったのだが、ほかのフロアから続々と人々が出てきて、多くの人が避難しようとしているのだと気づいた。
先月、火災訓練を行っていたのも、効果があったのだと思う。日本大使館から、地震発生が発生したこと、被害があれば知らせるように、とのメールが一斉に送信されたのが地震発生から1時間後だった。とりあえず、周囲に心配させないように関係者に連絡をして、一息ついて考えた。地震に関する情報を収集をしたが、さしあたりは余震の心配もなさそうだし、ダメなときは、どこにいてもダメだろうと考えているので、いざという場合に何を持って、どこに逃げるかだけを決めて、通常モードに戻った。
それでも。あれから、ずっと地震やテロに備えることができるのか。もし自分にできるとすれば、なにか。それは意味があるのか。ということが、ぐるぐる頭の中を回っている。
良かった点は、USGSとSMS Tsunami Warning を知ったこと。自然災害の場合は、正確な情報を早く入手して、迅速で的確な判断ができると、生存確率は確実に上がるんだろうね。それって万人にできることじゃないと思うけれど。しかし、テロばっかりは、予測できない。テロを恐れて外出しないっていうのは、テロ行為を行っている人たちを助長するだけで、まったく意味がないと思う。だって交通事故のほうが発生確率が高くて死亡確率も高いんだから。
米国地質調査所 (USGS)
https://earthquake.usgs.gov/
SMS Tsunami Warning
https://www.sms-tsunami-warning.com/
地震やテロに備えられる?
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