バスタオルを新しく2枚買ったもんざです。五十肩でやっちゃいけないこと、というYouTubeを見ました。非常に示唆に富む内容でおかげでQOLが上がりそう。
バスタオルは寝ている時に痛むほうの肩の下に置いたり抱きかかえて肩の負担を減らすため。痛み止めのアスピリンも買いました。
寝返りをうつと腕の痛みで目が覚めたりして睡眠の質が低下してたのです。眠れないと治癒が遅れるから、痛み止めは我慢せず飲んだ方がいいと。まぁ我慢してたわけじゃなく、すぐに治るだろう、という見込み違いが原因なんですけどね。
激痛ではなくなってるんで、もうそろそろ炎症期も終わるはず。どこも痛くないときに、やりたいことを十分やっておく必要がありますね。
進捗報告
さて、私が今月みなさんと共有したいのは、こちらです。「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著) ようやく読み終わりました!しかし、本の帯に書かれていた2つの文章には違和感が残りました。
「ポスト・コロナの未来が見える!」「人間とウイルスの共存は可能か?」
これが内容にどう関係しているのか、読み終わっても不明。コロナに便乗して買わせるための煽り文句のような。。。
それはさておき。
今回は第9章「動的平衡とは何か」から最終章の第15章「時間という名の解けない折り紙」を読んで感じたことを少し共有します。
著者は分子生物学者で、「世界の構造を知りたくて」細胞膜が自在に形を変えるのか、という謎に挑みます。ポスドクとして徹夜で実験に明け暮れる自分を奴隷になぞらえたりしつつも、ハーバード大学でチームの研究目的を達成します。
ライバルチームもその同じ学会で私たちとまったく同じ構造を発表した。同着だった。お互いの仕事の正しさが確認された瞬間でもあった。ヒト・ゲノムの全貌が明らかになった今となっては、それはジグソーパズルのささやかなワン・ピースでしかない
(第13章 膜にかたちを与えるもの)「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
まだ誰も発見していないことを一番最初に見つける競争は熾烈なようで、福岡さんは学術誌の最新号を開くのが怖く、誰かが自分より先に結果を発表している悪夢をよく見たそう。
とはいえ、この本の主眼はそういうところにはなくて、著者がその結果として行きついた達観にあります。
なんというか、自分の身体の細胞たちの働きに瞠目し、良質なタンパク質を摂取しよう!と思えた一冊でした。
今日も読んでくださってありがとうございます。
明日もどうぞよろしくお願いします。
参考
精選版 日本国語大辞典の説明が分かりやすかったな。
エントロピー(entropy)《変化の意のギリシャ語tropēから》
出典 小学館デジタル大辞泉
1 熱力学において物質の状態を表す量の一。等温可逆的な変化で、ある物質系が熱量を吸収したとき、エントロピーの増加は吸収熱量を温度で割った値に等しい。熱的に外部から孤立した系では、内部変化はつねにエントロピーが増す方向に起こる。1865年クラウジウスが導入。系の秩序に関連する度合いで、エントロピーが高くなることは乱雑さが増すことを示す。
2 情報理論で、ある情報が得られる確率をもとに、情報がどれだけ欠如しているかの状態を示す量。情報の不確定さの度合い。
エントロピー
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」
内なる多様さの目安。系全体が、ある状態(巨視状態)をとるとき、系内粒子の状態のとり方(微視状態)がどれほど多くありうるかを意味する。多様さが許される巨視状態ほど実現の確率が高いため、孤立系では増える一方(熱力学第2法則)。一般に無秩序へ向かう傾向は、この法則で理解できる。机の上が乱雑になるのは実感例。湯と水を混ぜたぬるま湯が湯と水に戻らないように不可逆だ。情報理論では不確定さを表す量として使われ、情報が失われると増える。
(尾関章 朝日新聞記者 / 2007年)
エントロピー
出典 精選版 日本国語大辞典
〘名〙 (entropy) 熱量と温度に関しての物質系の状態を表わす熱力学的量の一つ。考察する系内で、温度がどの程度に区分されているか、区分のない一様な無秩序に近いかを測る尺度。無秩序性の尺度としても拡張されて、情報理論でも利用される。→ねつりきがく(熱力学)の法則。〔物理学術語和英仏独対訳字書(1888)〕
参加者(6名)
- もんざ「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
- さんぽ屋さん「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン (著), 高橋璃子 (翻訳)かんき出版
- にしやまさん「別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した」佐々木 閑 (著)
- maru(まる)さん「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒 (著)新潮社
- りんさん(選書中)
- せいみやさん「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」 (集英社)河野啓 (著)
共有予定の本
生命とは、実は流れゆく分子の淀みにすぎない!?「生命とは何か」という生命科学最大の問いに、いま分子生物学はどう答えるのか。歴史の闇に沈んだ天才科学者たちの思考を紹介しながら、現在形の生命観を探る。ページをめくる手が止まらない極上の科学ミステリー。分子生物学がたどりついた地平を平易に明かし、目に映る景色がガラリと変える!
<内容:アマゾン商品説明より> 生物と無生物のあいだ (講談社現代新書) 福岡 伸一 (著)
本書は古今の哲学、心理学、スピリチュアル思想を駆使し、ウィットに富んだ語り口で、時間と時間管理を実践的に、そして深く問い直す。
「すべてのことを終わらせる」という強迫観念を捨て、自分の有限性を受け入れたうえで、そこから有意義な人生を築く方法を紹介する。
本書を読めば時間に対する見方が変わり、さらには生き方が変わるだろう。
<内容:アマゾン商品説明より>「限りある時間の使い方」オリバー・バークマン (著), 高橋璃子 (翻訳)かんき出版
同じ仏教なのに、どうして教えが違うのですか?
<内容:アマゾン商品説明より>「別冊NHK100分de名著 集中講義 大乗仏教 こうしてブッダの教えは変容した」佐々木 閑 (著)
“自己鍛錬”を目的に興ったはずの「釈迦の仏教」は、いつ、どこで、なぜ、どのようにして、“衆生救済”を目的とする大乗仏教へと変わっていったのか――。原始仏教の第一人者とその研究室を訪れた一人の社会人学生の対話から大乗仏教の本質に迫る、類を見ない仏教概説書。
お別れの言葉は、言っても言っても言い足りない――。急逝した作家の闘病記。
<内容:アマゾン商品説明より>「無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記」山本文緒 (著)新潮社
これを書くことをお別れの挨拶とさせて下さい――。思いがけない大波にさらわれ、夫とふたりだけで無人島に流されてしまったかのように、ある日突然にがんと診断され、コロナ禍の自宅でふたりきりで過ごす闘病生活が始まった。58歳で余命宣告を受け、それでも書くことを手放さなかった作家が、最期まで綴っていた日記。
2020年 第18回 開高健ノンフィクション賞受賞作。2021年 Yahoo!ニュース|本屋大賞 ノンフィクション本大賞、ノミネート。
両手の指9本を失いながら“七大陸最高峰単独無酸素”登頂を目指した登山家・栗城史多(くりき のぶかず)氏。エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。
彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか?
<内容:アマゾン商品説明より>栗城史多のエベレスト劇場」 (集英社)河野啓 (著)
最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか?
滑落死は本当に事故だったのか? そして、彼は何者だったのか。
謎多き人気クライマーの心の内を、綿密な取材で解き明かす。