英文記事の翻訳をしながら、世界情勢を学ぶ3ヶ月連続のイベントに申し込みをしました。4月はイスラム教の歴史について調べたのですが、5月はフェミニズムの歴史について調べることに。
【4/17, 5/15, 6/12】通訳・翻訳にいつかは役立つ世界の時事問題を勉強する会ーPart2【遠隔・全3回】
とりあえず百科事典でフェミニズムの意味を調べて、インターネットで論文を探したところ、ちょうど良さそうなものを発見しました。(「フェミニズムの歴史からみる社会運動の可能性」牟田和恵(大阪大学大学院教授))
また、非常に分かりやすかったのは、マンガで学べるようになっているこちら。(フェミニズムの4つの波って何? – フェミニズム運動の歴史を漫画で復習してみた)
また、VOGUEでの特集もフェミニズム研究者の清水晶子先生が解説されており、参考になります。まだ全て読み終わったわけではありませんが、とりあえず、ざっくりと年表らしきものを作ってみました。先輩たちが、頑張ってくれたおかげで、今の私はこんなに自由に生きられるんだな、幸せだなってしみじみ思いました。
追記:日本の女性参政権について、興味深いインタビュー記事がありました。75年前、初めて投票した女性たちに聞いてみた | NHKニュース
時期 | 内容 | 地域 | |
1792年 | メアリ・ウルフストンクラフトによる『女性の権利の擁護』 | 英国 | |
1830年代 | 男女同権主義(女性の権利拡張) | フランス | |
第1波 | 19世紀後半から20世紀初め | 女性の参政権を求める運動(財産権、相続権などもなかった) 参考:「高慢と偏見」オースティン著、雑誌「青踏」平塚らいてう | 欧米 |
1963年 | ベティ・フリーダンが『新しい女性の創造』(原題『The Feminine Mystique:女らしさの神話』)を出版 | 米国 | |
第2波 | 1970年前後 | ウィメンズリブに始まる現代の女性運動。「個人的なこと」の政治性に注目。「性と生殖に関する健康と権利(リプロダクティブ・ヘルス・ライツ)」「産む、産まないは女(わたし)が決める」「私の身体、私の選択(マイ・ボディ、マイ・チョイス)」避妊や中絶について学ぶ | 各国 |
1979年 | 女性差別撤廃条約 | 国際 | |
第3波 | 1980年代終わりから1990年代 | ①人種やセクシュアリティ、ポスト植民地主義などの問題の重要性をいっそう強調し、多様性(diversity)やインターセクショナリティ*という観点を強調 ②個人の自由を尊重しようという主張 | 各国 |
1995年 | 人工妊娠中絶の選択権(プロチョイス)の権利を訴えるデモ | 米国 | |
1999年 | 男女共同参画社会基本法 | 日本 | |
第4波 | 2010年代 | オンライン・アクティビズムとして運動への参加や問題意識が世界中で共有 #MeToo運動など | 各国 |
参考
清水先生、フェミニズムってなんですか?【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.1】
フェミニズムの4つの波──フランケンシュタインから#MeTooまで。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.2】
フェミニズムにおける、性と生殖という“難題”。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.3】
「個人の自由」の真の意味を、フェミニズムは問い続ける。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.4】
フェミニズムに(も)「インターセクショナル」な視点が必要な理由。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.5】
現代カルチャーシーンとフェミニズム〜ドラマが教えてくれること。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.6】
ヒラリー、AOC、メルケル etc. 女性リーダーに見る次世代リーダーシップのあり方。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.7】
性暴力を正しく理解するために。2010年からのエンタメと考える、性暴力とその奥にある問題。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.8】
なぜ“ケア”は黙殺されてきたのか。コロナ禍に考える新しいケアのあり方。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.9】
日本の性教育の転換期に考える、真にヘルシーな性教育とそれがもたらす効果。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.10】
夫婦別姓に同性婚……。課題は山積みだけれど、その前に知るべき「結婚の不都合な真実」。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.11】
1830年代のフランスで生まれて欧米に広がった,男女同権主義に基づく女性の権利拡張の思想と運動を意味する言葉。またフェミニストは,女性および女性の権利を尊重する人の呼び名とされてきた。しかし1960年代末以来の女性解放運動のなかで,それは,性差別の克服という広い意味をもつものとされ,〈女性による人間解放主義〉という定義があたえられ,それを主張する人をフェミニストと呼ぶようになった。さらに,女性解放のそれぞれの立場を主張して,男性支配からの解放を第一義的とするラディカル・フェミニズム,マルクス主義にラディカル・フェミニズムを取り込んだマルクス主義フェミニズム,環境を重視したエコロジカル・フェミニズム,性差に注目したポストモダン・フェミニズム,黒人女性の立場から解放を求めるブラック・フェミニズムなどの呼名が登場した。
“フェミニズム”, 世界大百科事典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2021-04-25)