第114回ZOOMで読書会で、私はクンデラの「存在の耐えられない軽さ」を紹介する予定です。今回は第七部「カレーニンの笑顔」から気になったところを共有します。
第七部「カレーニンの笑顔」
第七部は最終パートになります。カレーニンというのは、トマスがテレザのために買った犬の名前です。名前の由来はトルストイの小説アンナ・カレーニナです。
ここでは、人間と動物の愛情(テレザと愛犬カレーニン)と人間同士の愛情が比較されるのですが、完全な愛と人間の善は、めったに存在せず、それは人間と動物の愛の中にのみ存在する、著者は主張しています。
テレザは愛犬カレーニンに無私無欲の愛を注ぎ、カレーニンもそれに応え、長年に渡り二人は非常に強固な信頼関係を築き上げました。テレザは、トマス以上にカレーニンを愛していることを自覚しています。トマスへの愛は常に不安と絶望を彼女にもたらしてきたからです。
しかし最終的にテレザは、トマスをウサギのように飼い慣らすことに成功します。彼女は、そのことに罪悪感を感じ、トマスに詫びるのですが、トマスの答えは意外なものでした。
この部分を読んだとき、ものすごく感動したんですよね。そのあたり、読書会で説明できるように頑張ります。
今日も読んでくださってありがとうございます。
次回は、スパークノートの内容確認クイズを共有しますね。
もくじ
第一部 軽さと重さ
第二部 心と体
第三部 誤解された言葉
第四部 心と体
第五部 軽さと重さ
第六部 グランドマーチ
第七部 カレーニンの笑顔←いまここ
読書会の参加予定(5名)
- もんざ (主催者) 「存在の耐えられない軽さ」ミラン・クンデラ (著) (集英社文庫) ”The Unbearable Lightness of Being” Milan Kundera (著)
- じょあんなさん「国盗り物語」司馬遼太郎(著) 新潮文庫
- にしやまさん『私とは何か—「個人」から「分人」へ』平野啓一郎(著)講談社
- 兼松さん「流浪の月」凪良 ゆう (著) 東京創元社
- ちかさん「世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方 人生のモヤモヤから解放される自己理解メソッド」八木 仁平 (著) KADOKAWA
共有予定の本
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