読書感想8. Trial&Error

ABD読書会「身銭を切れ」なぜ怒ってるの?

当記事には広告が含まれている場合があります
当記事には広告が含まれている場合があります
読書感想
この記事は約2分で読めます。

今回は、タレブの「身銭を切れ」を課題本にした読書会に参加したので簡単に感想を。意見交換の時に、出てきた疑問点が面白かったです。

10月のABD読書会に参加しました。いちおう担当パート以外も全部読みましたが、まだ情報整理が追い付いていません。(私の担当パートについては、プロローグ3と第7部(宗教、信仰、そして身銭を切る)このブログに備忘記録を残しています)

「身銭を切れ――「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質」ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (翻訳), 千葉 敏生 (翻訳)

なんでそんなに怒ってるの?

タレブは、なんで怒ってるの?と聞かれて、考えてみました。たしかに、読んでいると、ずーっと何かに怒ってます(笑)

初めてタレブの作品を読んだ人から、名指しで激しく著名人を非難する文章に面食らった、なぜ著者はこんなに怒っているのか、という意見が出たんですね。確かにそうかも、と同意しつつ、なぜなのかな、としばらく考えていました。

私が思うに、タレブは読者に対して全力で警報機を鳴らしてるんじゃないかと。
怒っている文体なのは頑固な皮肉おやじキャラを演じている部分もあるかも。

玉石混交の情報が大量に乱れ飛ぶなかで、証拠に基づいた事実を見つけて行動することが私たちを助けてくれます。でも、何を信じるべきかを見極めるところが、まず難しい。

有名な学者だから、人気がある政治家だから、ベストセラー作家だから。そんな理由で、彼らの発する情報を鵜呑みにしていたら、不確実性の罠に落ちてゲームオーバーになる可能性があります。
タレブは、こういう奴らやこういう行動は危険だぞ、と具体例を挙げることで、自らリスクを取りつつ、読者を誘導するんですね。

個人的には、彼の意見が全て正しいと思っているわけではありません。(それは読者がそれぞれ考えることかな)けれど、読むたびに新しい視点と知識を与えてくれるタレブの本は、確実に自分を成長させてくれる気はします。もっと古典が読みたくなるし。

関連情報

  1. まぐれ (Fooled by Randomness) 2001 邦訳kindleなし
  2. ブラックスワン (The Black Swan) 2007-2010 邦訳kindleなし
  3. The Bed of Procrustes 2010 邦訳kindleなし
  4. 反脆弱性 (Antifragile) 2012 邦訳kindleあり
  5. 身銭を切れ(Skin In the Game)2018 邦訳kindleあり

タレブのホームページ
https://www.fooledbyrandomness.com/

タイトルとURLをコピーしました