無料の美術館や博物館を堪能しまくったもんざです。
観光客に人気の大英博物館や ナショナルギャラリーにも行ったのですが一般的な観光客は行かないと思われるような 博物館にも行ってみました。
それは 帝国戦争博物館(IWM)です。
行く気になったのはおそらく今月 選んだ本「 戦争は女の顔をしていない」の影響だと思います 。具体的にどのようなことを感じたのかは整理して読書会で共有しますね。
進捗報告
さて、今月みなさんと共有したいのは、こちらです。
「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)
ずっと気になっていた本 なのですが Kindle の Unlimited になっていたので読み始めました。
著者アレクシエービチは女性です。ロシアで第二次世界大戦に従軍した女性たちへのインタビューを行い、教科書で語られる歴史では埋もれてしまっている戦争の日常、リアルを描き出しています。
しかし 書いていたのは男たちだ。わたしたちが戦争について知っていることは全て「男の言葉」で語られていた。私たちは「男の」戦争観、男の感覚にとらわれている。男の言葉の。女たちは黙っている。わたしをのぞいてだれもおばあちゃんやおかあさんたちにあれこれ 問いただした者はいなかった。戦地に行っていた者たちさえ黙っている。
(人間は 戦争よりずっと大きい)
証言をもとに構成されているため、内容は人によって様々です。飾り気がなく非常にシンプルな証言もあれば混沌としているもの、理路整然と語られているもの。
その集合体だからとても魅力的。強力なリアリティを感じる。本当に一人一人が その時その場で体験して感じたことを語っているというのが伝わってきます。
かっこよく 整えられた英雄伝ではなくリアルな日常としての戦争と市民の姿。
今日も読んでくださってありがとうございます。明日もどうぞよろしくお願いいたします。
参加者4名
- もんざ「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)
- りんさん(選書中)
- にしやまさん(選書中)
- maruさん『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子 (著)イースト・プレス
紹介予定の本
ソ連では第二次世界大戦で百万人をこえる女性が従軍し、看護婦や軍医としてのみならず兵士として武器を手にして戦った。しかし戦後は世間から白い目で見られ、みずからの戦争体験をひた隠しにしなければならなかった―。五百人以上の従軍女性から聞き取りをおこない戦争の真実を明らかにした、ノーベル文学賞受賞作家のデビュー作で主著!
「戦争は女の顔をしていない」 (岩波現代文庫) スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ (著), 三浦 みどり (翻訳)
なぜこんなにも面白く、パワフルで魅力的なのか。その謎を解くキーは「戦争」にある。
なぜ、韓国文学はこんなに面白いのか。なぜ『82年生まれ、キム・ジヨン』、フェミニズムの教科書となったのか。世界の歴史が大きく変わっていく中で、新しい韓国文学がパワフルに描いているものはいったい何なのか。その根底にあるのはまだ終わっていない朝鮮戦争であり、またその戦争と日本は深くつながっている。ブームの牽引者でもある著者が、日本との関わりとともに、詳細に読み解き、その面白さ、魅力を凝縮する。
『韓国文学の中心にあるもの』斎藤真理子 (著)イースト・プレス