ふとした気づき

読書感想

「山月記」中島敦(1942)虎に変身した詩人の嘆きを味わう短編

1942年(昭和17年)中島敦が33歳の時に発表されたデビュー作である短編小説「山月記」(さんげつき)を読みました。虎に変身してしまった詩人の悲哀を描いた物語。(青空文庫のこちらで読めます) 原作と翻訳の読み比べ 主人公の李徴(りちょう)は...
驚surprise

「親友交歓」太宰治(1946)親友のふりをする見知らぬ男との会話を描いた短編

1946年(昭和21年)太宰治が37歳の時に発表された短編小説「親友交歓」(しんゆうこうかん)を読みました。親友のふりをする見知らぬ男に翻弄される主人公を描いた物語。この主人公は太宰自身を投影しているようです。(青空文庫のこちらで読めます)...
Trial&Error

「水月」川端康成(1953)愛情とは何かを考える短編

1953年(昭和28年)に発表された川端康成の短編小説「水月」(すいげつ)を読みました。結婚2か月目から夫が寝たきりになり、その後、夫が死ぬまで看護をした京子の視点で描かれた物語です。(筑摩書房「現代日本文學大系 52」あるいは新潮社「川端...
やってみよう

絶対に正しいってホントに?(神曲 天国篇 第十九歌)

現在、ダンテの「神曲 天国篇」を読んでいます。今回は第十九歌を読んで「?」となった部分を深堀して考えてみました。 それってごまかしてない? 第十九歌でダンテの祖先カッチャグイダが神の正義は人智では計れない、人間の不十分な知恵では理解できない...
読書感想

「象を撃つ」ジョージ・オーウェル(1936)支配者の苦悩を味わう短編

1936年(昭和9年)に発表されたジョージ・オーウェルの短編小説を読みました。インドで生まれた英国人オーウェルが33歳の時に発表したこの作品は、彼自身がビルマ(ミャンマー)の警察官となって、英国植民地の実態を経験したことが基礎になっているエ...
驚surprise

「セメント樽の中の手紙」葉山嘉樹(1926)救いがなく物悲しい労働者を描いた短編

1926年(大正15年/昭和元年)に発表された葉山嘉樹の短編小説を読みました。ミステリー小説のような要素をもつ、やり場のない物悲しい気持ちになる物語です。(「セメント樽の中の手紙」葉山嘉樹著 ←青空文庫で無料で読めます) 原作と翻訳の読み比...
読書感想

「西班牙犬の家」佐藤春夫(1916)愛犬との散歩が大好きな人の短編

1916年(大正5年)に発表された佐藤春夫の短編小説を読みました。愛犬フラテに連れられて、ちょっと不思議な場所を訪れる物語です。主人公と一緒に神秘的な場所に迷い込む体験ができるファンタジーで最後のオチは少しドキリとさせられます。(「西班牙犬...
読書感想

「秋山図」芥川龍之介(1921)絵画コレクターの心理を描いた短編

1921年(大正10年)に発表された芥川龍之介の短編小説を読みました。黄大癡(こうたいち)が描いた伝説の名画「秋山図」にまつわる不思議なお話。こちらのブログ(一生一石「秋山図」芥川龍之介の芸術観)の記述によると、惲寿平(うんじゅへい)という...
読書感想

「下町」林芙美子(1948)人生の喜怒哀楽を全部盛り込んだ短編

1948年(昭和23年)に発表された林芙美子の短編小説を読みました。戦後もシベリアに抑留されている夫を待ちながら幼い息子を抱えてお茶の行商をしながら暮らす30歳の女性おりよが主人公。辛く厳しい生活からの変化が見えてきたところで、思いがけない...
ふとした気づき

どんな時も運動と勉強をしよう。誰のためでもなく自分自身のため。

動画をチェックして自分の弱点を再認識したもんざです。コロナになってから、カポエイラ練習を再開してます。以前にお世話になった先生が月2回だけZOOMでクラスを開いてくれるおかげ。 デルタ型の感染増加で、マニラ首都圏は8月20日までレストラン店...
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