NYTの記事　まだ間に合う

6/21に英文ニュースで世界を読む会に参加したので、備忘記録を残しておきます。（公式サイトはこちらです）

6/8付NYTの記事を読解（テーマ：人種差別）

6回目の参加は6/21（日）。この日は6/8付けのニューヨークタイムズから “An Open Letter to My Fellow White Christians (私の仲間の白人キリスト教徒たちへの公開書簡)” という記事を精読しました。参加者は11名（男3女8）でした。

要約

白人キリスト教徒たちは、キリスト教の信仰を正当な理由として掲げて、アメリカに入植した。銃とウイルスで、先住民を征服したり、奴隷を他国から連れてきたりしたのだが、彼らは「異教徒」だから、殺したり、非人間的な扱いをしても構わない、というのが、私たちの先祖のキリスト教牧師の教えだった。

それは400年経った現在、大っぴらに語られはしないが、継続している。
私たち白人キリスト教徒は、それを知っていながら、警官や政治家などが、彼らの実際の権限を逸脱して私的な感情で行動をしていることを黙認している。

刑事司法制度のあらゆる側面に人種差別が浸透しているにも関わらず、多くの白人キリスト教徒（福音主義者）が、トランプ大統領が代表する共和党が掲げる「法と秩序」を信じ、その候補者に投票し続けているわけだが、考えてみてほしい。

共和党が、警察や刑務所や武器を増やして、本当に国民が平和になったのかどうかを。

私たちはたくさんの資料により奴隷や差別に関する多くの歴史的事実を知ることができるにも関わらず、まったく無視し無頓着を装っているのだ。

我々の「キリスト教徒である」トランプ大統領は、平和的なデモ隊に催涙ガスを吹きかけながら、教会の前で聖書を掲げて、神が彼の側にいることを、自分に正義があることを暗示しようとしたが、まったくキリスト教を馬鹿にした行為だ。

人種差別問題を解決するには、耳を傾け、変化に向けて努力するという「愛」のある姿勢が求められる。それは聖書に書かれているように、慈悲の心、許す心だ。

もちろん全ての白人キリスト教徒に問題があるわけではなく、さまざまな良い取り組みを行っている公共的に行っている牧師たちも多い。

だから、私たちの罪は重いけれども、まだ救いはある。いまこそ、私たちが信じている教義を、実践するときだ。

単語帳

grievous　悲惨
redemption　贖い
Kneeling　膝で首を絞める
scrutinize　
nonchalance
permeated
 travesty
white evangelicals　白人の福音主義者
beyond redemption

参照

福音主義：聖書主義を特徴とするプロテスタント諸派の考えを〈福音主義Evangelicalism〉と呼ぶ場合もある

“福音主義”, 世界大百科事典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2020-06-21)

Evangelicalism in the United States

この回の小田嶋さんのコラム、ちょうどこの記事を理解するためにぴったりの内容になっています。現在、無料公開中の13THというドキュメンタリー映画も見る予定。

「日本人感」って何なんだろう｜小田嶋 隆（コラムニスト）
日経ビジネスオンライン2020年6月19日

関連動画

ジョージ・フロイドさんが警官のデレク・ショービンさんにKneelingされている動画、ニューヨークで老人が警官に突き飛ばされて倒れ頭から出血する動画、トランプ大統領がデモ隊の武力排除を命じたあとに教会で聖書を掲げた動画、アメリカの奴隷の歴史に関する動画を見ました。

雑談

6/21（日）どうも調子が悪いと思ったら、ホルモンバランスの関係だったらしい。私という意識はひとつだと「私は」思ってるけど、分子レベルではバラバラで、私の意志なんか全然たぶん関係なく、動いちゃってるんだよね。自分なんだけど、自分じゃない感覚って、不思議だな。あ～、福岡伸一さんの動的平衡がよみたい。kindle化のリクエストしなきゃ。