それ、救急車じゃないよね。。。と思ったもんざです。2人の日本人医師が講師役を務める医療事情セミナーに参加してきました。
一番面白かったのは、マニラと日本の医療事情の比較です。日本では、救急車を呼ぶと、患者さんのいるところから近い病院で受入れが可能なところを探して、そこへ連れて行ってくれます。でも、マニラでは救急車は病院に所属しており、患者さんはその救急車が所属している病院に搬送されます。
診療費は医師が自由に決められますし、薬価も一律ではありません。地域や薬局によって値段が変わります。たぶん日本もかつては同じ状況だったのでしょうが、国民皆保険制度を推進するために、診療報酬制度を整え、薬価を統一し、日本全国どこの医療機関、薬局でも同じ水準の治療が同じ価格で受けられるようになったのだと思います。医師や看護師が慢性的に不足していて、夜勤などの厳しい労働環境が問題になっているのは両国とも同じですが、大多数の国民にとっては、明らかにマニラより日本のほうが、病気になっても安心して暮らせる環境が整えられていると言えます。
貧富の差が激しい国って、税制もうまく機能してなくて、富の再分配がうまくいかないから、いたるところで問題が発生するんでしょうね。
先日、 3月3日発売予定の「アップストリーム」（ダン・ハース著） 第1章を読んで、やはり問題を解決するには場当たり的な対応じゃダメなんだ！って再認識していたので、途上国の問題を解決するのも、いかに場当たり的な解決策から抜け出すか、ってことにもなるんだろうな、と考えてたりしました。
さて、課題です。
わたしは、こちらを読んでいます。
(1)は22日のZOOM読書会用で、(2)は29日の純文学読書会用です。
（1）「やさしいダンテ 神曲」阿刀田高 (著)
「地獄を脱出したウェルギリウスとダンテは南半球の海に浮かぶ孤島の岸辺に着く。その島には海原を割って煉獄山が高く、険しくそびえ立っていた。ダンテが安着の喜びを美しい詩歌でうたうかたわらに老人が一人立っているのに気づく。」
「やさしいダンテ 神曲」阿刀田高 (著) （第七話 煉獄の丘を越えて）
ダンテは、おそろしい地獄を、ウェルギリウスというお師匠さんと一緒にようやく脱出して、次のステージに到達します。地獄から煉獄に行って、最後は天国に到達して、また現世に戻ってくるっていう、神曲の展開って、少年漫画みたいで、ドキドキするんですよね。いろいろな芸術家が、神曲を題材にして作曲したり絵を描いたり、彫刻を作ったりしたくなる気持ちもよく分かりました。
(2)Thinking, Fast and Slow (English Edition) Kindle版Daniel Kahneman (著)
“What do you think of Alan and Ben? <Alan: intelligent- industrious-impulsive-critical-stubborn-envious><Ben: envious-stubborn-critical-impulsive-industrious-intelligent> If you are like most of us, you viewed Alan much more favorably than Ben.”
Thinking, Fast and Slow (English Edition) Kindle版Daniel Kahneman (著) (Part1. Two Systems Ch7. A Machine for Jumping to Conclusions )
これ、文章を書くテクニックや、誰かに忠告をするテクニックなどにも使われたりしまよね。まったく同じことを言っているにも関わらず、最初にポジティブな言葉を聞いたり見たりするのと、ネガティブな言葉を見聞きするのでは、印象が変わってしまうんです。そんなバカなこと、と思うのですが、脳がそういうしくみになっちゃってるんだから、仕方がありません。トリックに引っかからないように、また他人に好印象を与えるために、こういう知識を身につけておくことが役立つこともありそう。
今日も読んでくださってありがとうございます。
また明日もよろしくお願いします。
