空を飛ぶ夢を見なくなったことに気づいた思うもんざです。
小学生の頃はかなり頻繁に空を飛ぶ夢を見ていたのですが、いつの間にかすっかりご無沙汰に。
夢占いによると、この夢は「自由へのあこがれ」を意味するそうです。
年齢を重ねて自分でコントロールできることが増えると、制約があっても自分の力でなんとかできる、という自己効力感が高まるから、どこかへ飛び去りたいという欲望も減ったのか、などと想像してみたり。
そういえば、主人公のマルガリータは、夢ではなく本当に空を飛ぶのです。
彼女の行動を読むと、ルールや常識を破るという爽快感を味わうことができました。
進捗報告
今回は、もうひとりの主役マルガリータについて印象に残ったところを共有します。
マルガリータ・ニコラエブナは30歳の美しく聡明で裕福な人妻ですが、巨匠に一目惚れして、彼を救うために全てを失う覚悟で悪魔の誘いに乗ります。
悪魔から魔法のクリームを手に入れた彼女は、裸で空を飛ぶ魔女に変身し、モスクワの夜空を駆け巡ります。
引用「もうわたしの姿は見えない、わたしは自由!わたしの姿は見えない、わたしは自由!マルガリータは最初の横町の上を飛び、直角に交差する横町に出た。」
裕福な人妻という社会的な縛りから完全に解放され、自由を手に入れるのです。
そしてマルガリータは、この自由を愛のために使います。
引用「読者のみなさん、わたしについてきてください。だれですか、本当の、真実の、永遠の愛はこの世に存在しないなんていったのは?そんなウソつきの忌まわしい舌は引っこ抜いてやりましょう。わたしについてきてください。わたしだけについてきてください。本当の、真実の、永遠の愛をお見せしましょう」
マルガリータは、著者の三番目の妻エレーナがモデルになっているとも言われています。エレーナもまた、ブルガーコフの死後、未完に終わったこの作品を保存し出版するために奔走しました。「真実の愛」を体現した女性と言えるかもしれません。
小学生の頃の私は、空を飛ぶ夢の中で自由を求めていました。
しかしその時に考えていた自由は、マルガリータやエレーナのように愛を貫くための自由ではありませんでした。
本当に人を愛するとはいったい何かを考えさせられます。
参加者(3名)
- もんざ「巨匠とマルガリータ」(新潮文庫) ミハイル・ブルガーコフ (著), 石井信介 (著)
- Treeさん「反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (監修), 千葉 敏生 (翻訳)
- にしやまさん「選書中」
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共有予定の本
「原稿は 燃えないのです」
「巨匠とマルガリータ」(新潮文庫) ミハイル・ブルガーコフ (著), 石井信介 (著)
独裁政権の言論弾圧に屈することなく優雅なる反逆を貫き、死後発表されるや世界でセンセーションを巻き起こした文豪ブルガーコフの最高傑作にして極上のエンターテインメント!スターリン独裁下の社会をアクロバティックに笑い飛ばしつつ、人間の善と悪、愛と芸術と罪と罰を問う、哲学的かつ挑戦的な世界的ベストセラーが躍動感あふれる新訳で登場!
経済、金融から、人生、そして愛まで――。この不確実な世界で私たちがいかに生きるべきか、すべてに使える思考のものさし「脆弱/頑健/反脆弱」をもとに解き明かす。
「反脆弱性[上]――不確実な世界を生き延びる唯一の考え方」ナシーム・ニコラス・タレブ (著), 望月 衛 (監修), 千葉 敏生 (翻訳)
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