期待値が高すぎたなぁと思ったもんざです。
韓国のポン・ジュノ監督の最新作が公開されたので、ワクワクしながら観に行きました。
「パラサイト」を観た時の衝撃がものすごかったので、今度はどんな感じだろうと期待していました。
宇宙を舞台にしたSFで、興味深い設定ではあるのですが、正直にいうと途中で何度も時計を見てしまうほど、2時間が長く感じました。
面白くないわけではないんですよ。
後半になるほど加速度が増し意外などんでん返しもある。
ただ、なんというか、私の場合、たぶん自宅で見てたら、途中で見るのを止めてたかも。
映画館だから最後まで観られたし、最後まで観て良かったとは思うんですけども。
この映画を観て学んだことのひとつは、人間は不老不死を夢見ますが、もしも本当にそれが実現したら、それは悪い冗談か悪夢のようなものかもしれない、ってことです。
参考 ‘Mickey 17’ sends in the clones in a devilish Bong Joon Ho satire – The Washington Post
進捗報告
今月みなさんと共有するのは、こちらです。
「向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?」 (シリーズ ケアをひらく) 白石正明・向谷地生良 (著) 医学書院 https://amzn.to/41yhnhB
今回は、第二章「私はこんなふうに考えてきた 常識は後からやってくる」から、とても面白いと感じた部分を共有します。
私たち現代人は、何かしらの原因があって、それを取り除けば病気などが治ると信じています。
しかし、それは必ずしも正しいとは限らないかもしれません。
引用「向谷地:決してなにか困りごとや悩みごとがあったから落ち込んでいるということじゃなくて、そういうものを超えて、じつは人間は存在しているゆえにさまざまな疑いや危機のなかに常にさらされている。そんな自覚でしょうか。人間なら誰しもが共通して負わされている存在の揺らぎみたいなもの」
(4. オープンダイアローグは波乗りです / 1章 幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?)
引用「(2016年5月にオープンダイアローグの理論的主導者セイックラさんとアーンキルさんのワークショップに参加して、印象に残った点としての向谷地さんのことば)いちばん重要な点は、この場面のなかの治療者側に、「治療方針に合わせる」という”魂胆”がないこと。言ってみれば波乗りのような感じで、来る波、来る波に合わせてこちらの構え方を変えて、たくみに乗りこなしていく感じ」
(1. 精神科の病気って何? / 2章 私はこんなふうに考えてきた 常識は後からやってくる)
引用「向谷地:つまり、「心の病」が存在の揺らぎを起こしているというわけじゃなくて、むしろ存在していることそれ自体によって私たちは常に揺らいでいる。これは仏教でもキリスト教でも、共通したひとつの人間観だと思うんですよね。その揺らぎをやわらげ、存在の危機へ直面するのを回避させるような役割。それを「心の病」が果たしているということなんじゃないか」
(1. 精神科の病気って何? / 2章 私はこんなふうに考えてきた 常識は後からやってくる)
この向谷地さんの発想の転換がめちゃくちゃ面白いなと思ったんです。
既存の方法でうまくいかなかったものが、発想を転換しアプローチを変えることで、好転することがあります。
こうでなければならない、という発想から抜け出すためのヒントを得られました。
今日も読んでくださってありがとうございます。また明日もよろしくお願いします。
参加者(2名)
- もんざ「向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?」 (シリーズ ケアをひらく) 白石正明・向谷地生良 (著) 医学書院 https://amzn.to/41yhnhB
- にしやまさん「サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠」(文藝春秋) ジリアン・テット (著), 土方 奈美 (翻訳) https://amzn.to/4kEz8TY
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共有予定の本
へぇー」がひらくアナザーワールド!!精神医療の常識を溶かし、対人支援の枠組みを更新しつづける「べてるの家」の向谷地生良氏。当事者がどんな話をしても彼は「へぇー」と興味津々だ。その「へぇー」こそがアナザーワールドの扉をひらく鍵だったのだ!大澤真幸氏の特別寄稿「〈知〉はいかにして〈真実〉の地位に就くのか?」は“良心的兵役拒否者”である向谷地氏に言語論から迫る必読論文。
「向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?」 (シリーズ ケアをひらく) 白石正明・向谷地生良 (著) 医学書院 https://amzn.to/41yhnhB
世界の金融システムがメルトダウンし、デジタル版ウォークマンの覇権をめぐる戦いでソニーがアップルに完敗し、ニューヨーク市役所が効率的に市民サービスを提供できない背景には、共通の原因がある。それは何か――。謎かけのようなこの問いに、文化人類学者という特異な経歴を持つ、FT紙きってのジャーナリストが挑む。
「サイロ・エフェクト 高度専門化社会の罠」 (文春文庫)ジリアン・テット (著), 土方 奈美 (翻訳) https://amzn.to/4kEz8TY
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